「隣のオッサンは青いか?」Vol.17
酸いも甘いもかみ分けて、世の中のおおよそのことがわかった年代。けど、いまだにわからないのが、人の心。
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人間の生き方や教訓を端的に表した「格言」には、結婚生活にまつわるものも数多くある。ひと昔前はピンと来なかったものでも、結婚生活を重ねていくうちに「わかる!」と思わず膝を打つものもあるだろう。そんな「共感できる結婚の格言」について、結婚5年目以上で子供がいる36~44歳の男性200人に聞いた(アンケート協力:アイリサーチ)。
1位は子供にまつわるあの格言……

■父親たちが共感する結婚の格言TOP10
(全12項目から1~3位を選択。1位=3pt、2位=2pt、3位=1ptで集計)
1位 「子はかすがい」 344pt
2位 「似た者夫婦」 150pt
3位 「妻の言うに向こう山も動く」 104pt
4位 「姉女房は身代の薬」 60pt
5位 「好いた同士は泣いても連れる」 53pt
6位 「悪妻は百年の不作」 47pt
7位 「女房と鍋釜は古いほど良い」 43pt
8位 「同い年夫婦は火吹く力もない」 36pt
9位 「夫婦喧嘩も無いから起こる」 34pt
10位 「七人の子をなすとも女に心を許すな」 23pt
1位は、“夫婦仲が悪くても、子への愛情のおかげで夫婦の縁を切らずにいられる”という意味の「子はかすがい」。夫と妻の関係に直接言及した2位以下の格言を大きく引き離したところを見ると、やはり夫婦にとって「子供」とはかけがえのない存在のようだ。
また、「妻の言うに向こう山も動く」、「姉女房は身代の薬」は3位、4位にランクイン。少しくらい尻に敷かれたとしても、“しっかり者”である妻の存在感をありがたく感じている男性は多そうだ。
以下、上位1~5位に寄せられたコメントを併せて紹介しよう。
山あり谷ありの結婚生活、なんだかんだで「妻が一番」

【1位 「子はかすがい」】
「喧嘩して、離婚話になった時、当時5歳の長女に『パパとママの笑ってる顔が好きだから怒った顔しないで』と言われてお互い考え直して今は仲良く暮らしています」(41歳)
「夫婦喧嘩をしても、子供のことがあればすぐに仲直りできる」(40歳)
「日常会話の中心は子供のことが多く、お互いが子供に対して頑張れている状況だから」(36歳)
「第一子が先天的異常のため死産となってしまったが、夫婦で子供の大事さを考え、悩んだ時期があったからこそ、如何なる時でも夫婦は戦友であり、共に授かった新しい命を大切に、一番に考えられる仲となれたため」(38歳)
【2位 「似た者夫婦」】
「結婚して15年になるが、だんだんと夫婦の好みが似てきていることに気づいたから」(44歳)
「同じ境遇に長い間いると、同じ考えになってくるなと言うことを実感しているから」(43歳)
「もともとお互いに漫画が好きだったが、相手が持っていた漫画で、これまで自分が読んだことがなかったものが面白いと思えるようになり、共通の話題で会話が増えたから」(42歳)
【3位 「妻の言うに向こう山も動く」】
「実際に、妻の言うことに反対することは、余りないから」(44歳)
「なんのかんの言って妻の言う通りになった」(40歳)
「自分の意見だけじゃなく妻の意見も大事だから」(39歳)
【4位 「姉女房は身代の薬」】
「年上妻です。 優しくいつもそばに居てくれるので、心から安心してます」(43歳)
「しっかりしていて、こちらの考えを理解してくれる」(38歳)
「尻に敷かれるのが良い」(38歳)
【5位 「好いた同士は泣いても連れる」】
「なんだかんだあっても嫁が一番」(43歳)
「実際に好きあったもの同士なら、家庭でも山場はあっても協力し合える冷静さもあるので、修羅場はいくらでも切り抜けできると考える」(39歳)
「長く一緒に居るが、この生活をやめたいと思ったことはないから」(38歳)
一緒にいる時間が長ければ長いほど、楽しいことだけではない夫婦生活。それでも、昔の格言に共感し、「やっぱり妻が一番」とコメントする夫が多かった。
上記で挙げた以外にもたくさん存在する“夫婦にまつわる格言”。これから夫婦ふたりで歩み続ける中、理解・共感できる先代たちの格言は、もっと増えていくのかもしれない。
フジアマネ=文