沖縄が日本に復帰してからきょうで54年を迎える。
米軍統治下の圧政に苦しんだ県民が復帰に託したのは「基地のない平和な島」だった。復帰時2万7800ヘクタール超だった米軍専用施設は、昨年1月時点で1万8454ヘクタールとなった。
だが、基地の偏在という問題は残る。本土の基地返還が進む一方、県内では遅々として進まず過重負担の構造ができあがった。
米軍普天間飛行場は返還時期すら明示されておらず、嘉手納以南の返還も遅れている。
在沖海兵隊約8千人をグアムに移転させる計画はおととしようやく第一陣100人の移転が始まった。一方、計画完了のめどはいまだに立っていない。
逆に、この間際立つのは基地機能の強化だ。
2012年には普天間にオスプレイを配備。昨年は嘉手納基地に無人偵察機が配備されたほか、海兵隊も新たに無人艇を装備した。
嘉手納では今年、過去最大規模のパラシュート降下訓練も実施された。日米政府は1996年に伊江島飛行場への移転を合意したが、米軍は「例外規定」を根拠に強行した。
同時期に移転合意したはずの旧海軍駐機場の使用も先日確認されるなど、日米合意を反故にするような運用が繰り返されている。
県民の求める基地負担軽減に必要なのは、政府の毅然とした対応である。
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2022年度に始まった第6次振興計画は本年度折り返しにあたる。
県内総生産(名目)は24年度に復帰時から約10倍の4兆8065億円となった。リーディング産業の観光は昨年度の入域観光客数が1093万人となり過去最多を更新。観光収入も1兆円を超える見通しだ。
一方、1人当たり県民所得は依然として低く、全国の7割水準で推移している。
背景には「産業構造の偏重」がある。県内は第3次産業の比率が約86%と高い。観光業や飲食・サービス業が多く、賃金が低く抑えられがちだ。
既存企業の収益力強化や、付加価値の高い企業の集積など足腰の強い経済をつくる取り組みが求められる。
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狭隘な離島県の沖縄で、経済振興に欠かせないのが土地の確保だ。復帰後の基地返還は、跡地利用による観光・商業開発で雇用と税収を劇的に増加させてきた。
県の15年の試算で普天間の返還後の経済効果は、返還前に比べ32倍に増えるとされる。現在の県経済の成長を考慮すると、さらに大きな経済効果が見込まれる。
県は本年度、12年ぶりに跡地利用に関する経済効果調査に着手する。
基地返還を後押しし、経済発展への道筋を描いてほしい。

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