「リグレット」(’14)/sumika
『野村証券』のCMで坂口健太郎と共演している女優でモデルの阿久津ゆりえを主人公に起用した、バンド初のMV。
「Typical」(’09)/Mutemath
2008年のグラミー最優秀短編ミュージック・ビデオ賞にノミネートされたこのMVは、Mutemathを一躍有名にした作品のひとつ。演奏シーンを含む逆再生にもかかわらず不自然さがなく、脱ぎ捨てた服はまるで自らおびき寄せているようにも観えるスタイリッシュさ。冒頭のセットは何をして散らかっていたのかが徐々に紐解かれていき、床に落ちたガーランドライトがこっそり回収されている場面など、随所にあるコミカルさも楽しめる。
「The Scientist」(’11)/Coldplay
クリス・マーティン(Vo)が道端で横たわる場面から、徐々に過去へと遡ってく短編ドラマのような作品。お店が並ぶ道に出たり、バスケを楽しむ男性たちを横切ったりと、平和な街をゆっくりと歩いていくが、森に到着したあたりから衝撃的な事実を目の当たりにすることとなる…。思えば、何らかの出来事が起きてから過去へと遡っていくこの流れは推理ドラマにも似ていて、ひと通りのストーリーを知ってからはクリスの表情や動きの観え方も変わってくるだろう。どこか空しそうな表情や、あてもなく歩いている姿に一体どんな気持ちを抱えているのか。思わず繰り返し再生してしまうこと間違いなし!
「今」(’18)/ヒカキン & セイキン
人気YouTuberで兄弟のヒカキンとセイキンが3rdシングルとしてリリースしたこの曲は、EDMを軸にしつつ尺八や三味線などの和楽器を取り入れ、“日本での今を大切に”というメッセージを込めた応援ソング。
「Magic of Love」(’13)/Perfume
J-POP女性グループ初の『The Coachella Valley Music and Arts Festival 2019』出演でも話題となったPerfumeの逆再生MVは、一瞬逆再生であることが分からないくらいの完成度! カラフルなセットに合わせた衣装とCGを使ったからくりだけでも観応え十分な作品だが、完璧な逆再生ダンスで注目されたシーンは2分25秒あたりから。キレキレの振付けといい、活き活きとした表情といい、普通のダンスシーンさながらのパフォーマンスを披露している。床から舞い上がる紙吹雪を見ると、しっかりと逆再生であることが分かるようになっており、遊び心あふれる演出と、世界中からリスペクトされる3人の実力を目の当たりにできる名シーンだ。
TEXT:千々和香苗