東京・渋谷よしもと漫才劇場が5日、オープンを迎え、こけら落とし公演『渋谷よしもと漫才劇場オープニングプレミアム公演』が行われた。

 同公演には、中田カウス、アインシュタイン、シシガシラ、カゲヤマ、さや香、ケビンス、エバース、ナイチンゲールダンス、金魚番長が出演。
公演後には、取材会が行われ、開館にあたっての意気込みを語った。

 中田は「クオリティーの高い芸人に巣立っていただきたい」と後輩たちの活躍を願い、「芸人であることの意識を持って」とアドバイス。「この間いろいろありましたですね。『グレーやと思っていた』と。『白やった』と思ってるのが大事なわけでね。すでに色がついてますからね。グレーっぽく振る舞うのは良いと思うんです。お酒も飲んで酔うのは良いんですけど、酔っぱらったらダメなんです、芸人は。というようなことをこれから学んでほしい」とカウス節でエールを送った。

 中田から「副会長、どうですか」と話を振られた河井ゆずる(アインシュタイン)は「クオリティーを」とうなずき、「劇場の名前は変わりましたが、今までどおりお客さんにたくさん来てもらえるような劇場になったらいいなと思っています」と意気込みを語った。

 続いて、稲田直樹(アインシュタイン)は上方漫才協会副会長に就任した相方と比較し、「平の漫才師」「雑魚漫才師」と謙遜しつつ、「切磋琢磨していただけたら素敵だなと思います」とコメントした。

 町田和樹(エバース)は「渋谷の中心となるような劇場に。
渋谷といえばハチ公よりも『よしもと漫才劇場』となるように」と気合十分。威勢のいいコメントに、相方の佐々木隆史は「次期副会長、狙っているんで」と添え、笑いを誘った。

 後輩のコメントを温かく見守っていた中田は「吉本以外のプロダクションの子は、劇場がないのがかわいそう。ネタ合わせとか、練習をして決勝に来るのですが、練習すればするほど型ができる。うちの子は劇場で型を破っていく」と分析。「お客さんとともにネタを作って、お客さんとネタを運んでいく。お客さんとの呼吸もありますので、ネタ合わせをしてもうまくはならない。スベりまくっている間に気付くんです。悩みごとは全部、舞台にある」と鼓舞した。

 渋谷よしもと漫才劇場は、大阪・難波の「よしもと漫才劇場」、大阪・クールジャパンパークSSホール内の「森ノ宮よしもと漫才劇場」、東京・神保町の「神保町よしもと漫才劇場」に続く、よしもと漫才劇場としては、4館目の劇場となる。
編集部おすすめ