アイドル全盛時代の立役者だった中山さんと小泉。お別れの言葉で小泉は「初めて会ったのはテレビ局の控え室。狭い部屋を2人で使うことになったんだよね。人見知りのあなたは、上手にほほえむことさえできなかった。その時あなたはまだ16歳。右も左もわからない新しい世界に飛び込んでしまって怯えている子猫のようでした」と第一印象を語った。ただ、瞳には強い意志が宿っていたという。「その瞳を見た瞬間、この子とは仲良くなれそうだと思ったのでした」と語った。
直感通りに友だちとなった2人。お酒を飲んだり、旅行に行ったり「楽しい青春の時間をたくさん過ごしました」と懐かしんだ。ただ、多忙なことや、それぞれの人生があり、会う機会は減ってしまったという。「きっとどこかで必ず会えるでしょうと思っていました。
そして「天国で出会った方たちのために美穂の取り扱い注意を箇条書きで記します」とする。「ものすごく楽しそうにはしゃいでいる時は、心の中に大きな問題を抱えている可能性があります。
気丈に話していた小泉だったが「いよいよ私もある言葉をあなたに言わなければなりません」と涙声に。
中山さんは1970年3月1日生まれ、東京都出身。85年にシングル「C」で歌手デビュー。同年のドラマ『毎度おさわがせします』で注目を集めた。「世界中の誰よりきっと」(中山美穂&WANDS)や、「ただ泣きたくなるの」などもヒット。映画では『Love Letter』でブルーリボン賞主演女優賞、『東京日和』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞。
プライベートでは2002年に辻仁成と結婚、04年1月に長男を出産。14年に離婚した。妹は俳優の中山忍。
祭壇には、2023年のコンサート用に撮影された遺影が。その前には、中山さんの年齢に合わせ、赤いダリアが55本飾られた。祭壇はアーチ状になっており、ステージがイメージされたという。バラやあじさい、ラナンキュラスなど季節の花が約5000本の花で彩られた。
また、お別れ会の会場には、衣装が13着。『紅白歌合戦』に初出場した時、『ザ・ベストテン』、『日本レコード大賞』に出演した時などのお気に入りの衣装や、当日に中止になった『クリスマスコンサート』で着る予定だった衣装も飾られた。そのほか、愛用していたギターやレコードのジャケット、懐かしの写真なども並べられた。
■主な参列者(順不同)
永瀬正敏
藤原紀香
片岡愛之助
じゃい(インスタントジョンソン)
谷原章介
藤あや子
紫吹淳
吉田栄作
豊川悦司
竹中直人
別所哲也
島崎遥香
北川悦吏子
井川遥
西島秀俊
上地雄輔
石田ゆり子
YOU
岡田浩暉
森口博子
香取慎吾
ミッツ・マングローブ
松平健
鶴田真由
中村繁之