1985年にトヨタに入社した小鑓氏は、約40年の開発車人生のうち30年、ランクルに携わった、まさに “Mr.ランドクルーザー”。その小鑓氏とともに、番組では古代、中世、近世、近代、現代に分けてランクルの歴史を振り返る。ランクルの前身は51年に販売されたBJシリーズ。当時のフォルムはまさに軍用車だったが、時代の流れとともに一般のユーザーを見据えたデザインへ変化。20シリーズ、40シリーズと、徐々にバリエーションを増やしていった。
そんな「古代」から、一同の前に最初に登場したのは、60年登場の40シリーズ。24年間という超ロングランの販売期間で、世界で100万台以上製造された名車の登場に、矢作も「懐かしいよね。かわいいよな~」とご満悦。また、小鑓氏は「あるスポーツカーと同じ部品が使われています。どの部品でしょうか?」と同車にまつわるクイズを出題。その答えにおぎやはぎも驚く。
この1台には、矢作にも若かりしころの悔しい思い出があるという。「当時アルバイト先の友達のお父さんが乗ってて。あげるって言われたの」というが、その譲渡は実現せず。矢作は「欲しかったなぁ~」と振り返りつつ、当時の事情が浮かび上がる、その理由を明かす。
ランクルには、他のクルマとは違う宿命が課されている。それは、壊れないこと。「壊れない車って、どうつくるんですか?」。矢作の素朴な質問に、小鑓氏が独自の厳しい検査基準を説明する。海外でも過酷な実車試験を行うといい、「最後は人が乗るクルマ、命を懸けているクルマなので、実車評価は必ずやります」と力を込める。小鑓氏が出会った中で、最も乗り続けている家族は、4世代にわたり1台を乗り継いでいるという。その走行距離に、おぎやはぎも驚がく。矢作は「ありえなくもないなって思っちゃうのもすごいよね。ランクルだから」と、信頼性の高さに舌を巻く。