■番組に子どもたちから予想以上の反響、“おぱぴまる”にも影響が…
――『のりのりタイムズ!!』がスタートして約3ヵ月ですが、いかがですか?
【小島よしお】すごく手応えありますね。僕が出演させてもらうイベントには子どもさんが多いんですけど、「『のりのりタイムズ!!』知ってる人?」と聞くと、みんな手を挙げてくれるんですよ。お手製のうちわに「のりお」(番組内の小島の名前)の写真を使ってくれる子もいて。番組が始まったばかりなのに、もうこんなに知ってくれているんだって。すごく反響が大きいし、想像以上のロケットスタートを切れました。
――当初から、人気が出る予感はありましたか?
【小島よしお】それはありました。セットや歌も、本当に子どもたちの好きなものが詰まっている番組だから、これは来るなと。番組を通して乗り物や働く人々の魅力を知ることができるし、そこで紹介しているトミカやプラレールも、乗り物を身近に感じられるおもちゃですよね。こういうものを通して社会を教えられるから、子どもたちの将来にもすごく影響を与えていくんじゃないかと思います。
――小島さんのご子息“おぱぴまる”くんも、番組をご覧になっているんですか?
【小島よしお】ご覧になってというか…まぁ、観てますね(笑)。俺が映っているから「あれ?」みたいな感じで。まだ1歳3ヵ月(取材時)で言葉も話せないんですけど、番組の影響なのか、車の絵を見て「ブーブー」って言うようになりました。
――小島さん自身がパパになったことで、子どもたちへの接し方が変わった部分も?
【小島よしお】はい。イベントに来てくれる子どもたちの年齢が、何となく予想できるようになりましたね。以前は全然わからなかったけど、やっぱり自分の子が基準になりますから。歩き始めて靴を履いていたら1歳以上だなとか、ステージに上がって来られると3歳ぐらいかな? と。うちの子が生まれる前は、“小っちゃい子ども”っていうぼんやりしたカテゴライズだったけど、それがすごく細かくわかるようになってきました。
――そんな変化が!
【小島よしお】親御さんの気持ちもわかるようになったし、リスペクトもしています。1人で3人のお子さんを連れてきているお母さんを見ると、すごいな~!って。
――『のりのりタイムズ!!』やイベントのほか、最近ではお悩み相談などもしていますね。
【小島よしお】お悩み相談の時は、子どもと同じ立場になって考えてみます。子どもが座っていたとしたら、立って上から言うんじゃなくて、一緒に同じ向きで座って話す…みたいなイメージですね。
――物理的にも目線を同じにするという。
【小島よしお】そうですね。向きも同じにして。子どもと同じ目線で一緒に学ぶような、何となくそういう感覚はあります。
――お悩みの解決法を導いてあげるのは難しくないですか?
【小島よしお】難しいというか、勉強になりますよ。最近「お年玉の使い方がわからない」というお悩みがありましたけど、それをちゃんとお年玉をもらう子どもの気持ちになって考えるんです。
――自分が子どもの時はどうだったかと思い出して?
【小島よしお】そうそう。思い出しつつ、自分だったらどうするかを考える。自分のために使うのか、相手のために使うのか、分けてみるのはどうだろう? その後にどういう気持ちになるんだろう? とかね。子どもから質問を受けるからこそ、こうやっていろいろと考えられるわけで、その意味でとても勉強になります。
――一方で、番組やイベントなど、直接子どもを相手にするお仕事ではどうですか?
【小島よしお】勢いを大事にしています。「これでいいのかな?」って迷いがあると、それを感じ取られちゃうんですよ。あ、緊張しているなって。
――子どもの方が鋭いかもしれないですね。
【小島よしお】本当にそうです。こっちが緊張していると、見ている方も緊張しちゃう。たとえまだ固まってないギャグだったとしても、思いきって勢いでやることで伝わるんじゃないかなと。
――思いきる時って、勇気がいるんですか?
【小島】勇気はいりますよ。でも、目をつぶっちゃダメだと思います。目を開けてちゃんと相手の反応も見ないと、次につながらないので。最近も、軽い下ネタっぽいギャグを言ったけど…。
――それ、子ども向けなんですか?(笑)。
【小島よしお】子どもの前で言ったんですけど、非常に反応が薄くて。かといって、大人にもあまり受けなかったです(苦笑)。ただ目を開けてやっていると、「次はやめとこう」って判断ができるんです。目をつぶっていると「もう一回やろう」となっちゃうから(笑)。
――現実を見るのは大事ですね(笑)。最後に、『のりのりタイムズ!!』について今後の抱負をお願いします。
【小島よしお】まだ始まったばかりですが、1人でも多くの子どもたちや大人たちにも広がったらいいなと思います。やっぱり、番組と同じように普段から「のりお」と呼ばれたいですね。今はまだ「よしお」と呼ばれる方が多いけど、「のりお」が「よしお」を超える日が来るといいなって。
――では、お笑い芸人としての抱負は?
【小島よしお】ジャンルを広げるというよりは、今やっていることの色をもっと濃くしていきたいです。「深いところまで行くと広がる」という話を聞いたことがあるので、そこまで行きたいなと思います。
(写真・文:水野幸則)