9人組グループ・Snow Manの佐久間大介とお笑いコンビ・バナナマンの日村勇紀がMCを務める、日本テレビ系『サクサクヒムヒム ☆推しの降る夜☆』(毎週土曜 後11:30)が、2日に放送された。

 同番組は、普段からあらゆることに興味津々なMCの佐久間と日村が「いま日本中で推されているもの」がなぜそこまで推されているのか、自由に調べて、聞いて、時には脱線しながら世界中のあらゆる“推し”の魅力を学ぶ“推しトークバラエティー”。
今回はホラー漫画界で絶大な人気を誇る伊藤潤二氏を深掘りした。

 伊藤潤二作品には、読者を魅了する美しいキャラクターが数多く登場する。その中でも別格の人気を誇るのが、伊藤潤二のデビュー作『富江』の富江。伊藤潤二の作品は1話完結型の漫画が多いものの、その人気ぶりから富江が登場する作品は22話もある。

 “おしつじさん”たちは『画家』という作品を例に、富江のキャラクターを解説。「うわ面白そうになってきた!」と日村はさらに前のめりに。しかし、先を読み進めると「人間じゃねーわ」「富江ってプラナリアだ」と、体の一部のどこからでも再生する驚異的な能力を持つ生物を例に出し、グロテスクな展開に驚がくしていた。

 しかし、そこが“伊藤潤二ホラー”の魅力。かなりリアルで美しく描き込まれたタッチだからこそ、グロさの中で“美”が際立ち、ハマってしまう人が続出している。

 伊藤潤二の作品には突飛なストーリーが多数存在する。それを象徴する作品『首吊り気球』を例に、“おしつじさん”たちは魅力を語る。しかし、作品の急展開に「これさ、笑っちゃっていいの?」と混乱する日村に「ギャグ漫画のやり方ですからね」と応える佐久間も思わず笑ってしまう。
笑いとも紙一重な、誰にも思いつかない怪奇こそ、伊藤潤二ホラーの魅力となっている。

 佐久間は続けて「あと、意外と謎を謎のまま終わらせているイメージというか、そこの、“ん~~”ってなるこの不完全燃焼感がたまらないみたいな」と語り、“伊藤潤二ホラー”の沼にハマっていく。

 “伊藤潤二ホラー”の真骨頂ともいえるのが、体の変容が生む独自の恐怖“ボディーホラー”。なかでも代表作『うずまき』に登場する恐怖描写は衝撃的。令和の大ヒット漫画『呪術廻戦』にも影響を与えた。常識では考えられないようなボディーホラーに「気持ちわり~、これ」「なにこれ」「どういうこと?」と顔をしかめつつも、食い入るように見ていく2人。唯一無二の伊藤潤二作品の神髄を体験し、その魅力にどっぷりとひき込まれた。
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