イモトは、過去の「24時間テレビ」でも、全盲の女性・立木早絵さんとのキリマンジャロ登山(2011年)、義足の女性・江口舞さんとの槍ヶ岳登山(2017年)、そして義足の女性・松永琴寧さんとの立山登山(2018年)などで挑戦をサポートしてきた。今回、登山初挑戦にして標高2696mの唐松岳に挑む夢和さんにイモトはどう寄り添うのか。
夢和さんは、生まれながらの「右足形成不全」で、3歳の時に手術で右足を切断。12歳になったいま、大きな夢を持っている。それは「20歳までにパラリンピックに出場すること」。そう思うようになったきっかけは、小学校3年生の時に24時間テレビの寄付でスポーツ義足をもらったことだった。スポーツ義足との出会いで、「自分が走れる!」と気づいて、自信がつき、めきめきタイムも上昇中。さらに練習を進める中で東京パラリンピックの陸上・前川楓選手に出会い、そのポジティブな姿に憧れ、自分も出場したいと目標を持つようになったという。「私も、スポーツのおかげで夢が持てた」と語る夢和さんは、今回登山に初挑戦する姿を見てもらうことで、ハンデを負う全ての人が、「できないこと」より「できること」を増やす勇気を持ってくれたらうれしいという。
そんな夢和さんの思いを聞き、イモトも全力サポートを決意。行きつけの登山グッズショップに夢和さんと訪れ、靴など山登りに欠かせないグッズを一緒に選ぶ。さらには共に登山練習にも挑んだ。
■イモトアヤコ
■今年の24時間テレビのテーマ「あなたのことを教えて」について
これまで「イッテQ」のお仕事で世界中を旅してきましたが、その土地の方々とコミュニケーションをとるときに気を付けていることは、なるべく「その人」を見るということです。初めから外国の人と思って接すると、どうしてもその方が暮らしてきた場所の文化、国民性など私の中にある先入観で接してしまいがちですが、まずはその人、個人に関心を持って「あなたのことを教えてほしい」という気持ちでお話しすることを心掛けています。それで結果的に、その国や地域のもつ独自性が見る方に伝わることにもなるのかな、と思っています。まずは個人として尊重することがスタートで、そのことが人間同士の争いごとをなくすことにもつながるように思います。今回の番組テーマは、そういう意味でもとても共感しています。
■スペシャルサポーター就任と目的別募金「パラスポーツ応援募金」について
今回、夢和さんの陸上の練習場所を訪れた際に、義足に貼られた24時間テレビのシールを見ました。これまで私も何度か24時間テレビに携わってきましたが、24時間テレビの募金が実際に届いている様子を、この目で見たのは初めてでした。この番組をご覧になってチャリティーに参加したいと思う方の中には、例えば能登の被災地やパラスポーツ支援など、目的を明確にして寄付したいという方もいらっしゃると思います。そういう意味で、使い道を選べる目的別募金は、チャリティーがしやすくなる良いシステムだと感じています。この登山が、山頂の景色を見てみたいとか、山が好きになったとか、義足について知りたいといった、いろんなきっかけになってほしいです。
私もこれまで様々なことを経験できたと思っていましたが、夢和さんと向き合う中で、経験を重ねるうちに自分のリミットを勝手に決めてしまいそうになることがあると気づきました。
■今年の24時間テレビ 総合演出・前川瞳美との絆
今回の「24時間テレビ」の総合演出は、これまで『世界の果てまでイッテQ!』で何度もタッグを組んできた前川さん。長年に渡り、世界中でディレクターと出演者として、数えきれないくらい一緒に過酷なロケを乗り越えてきました。
穏やかな雰囲気でありながら、私の限界を何度も超えさせてくれた、情熱あふれる方です。ぶつかることもありましたが、長年かけて信頼関係を築いてきました。そんな前川さんにとって初めての『24時間テレビ』総合演出。スペシャルサポーターとして、できることは全てやりたいと思っています。そこには私の前川さんへの愛もあります。