田村アナが、カルチャー誌『Quick Japan』と公式Webメディア『QJWeb』で毎月掲載していたエッセイ連載に、書籍オリジナルコンテンツを加えた自身初となるフォトエッセイ。連載原稿のほか書き下ろし原稿を加えた15篇のエッセイと、60ページ以上の大ボリュームのフォトストーリー、さらに親友・近藤千尋との対談インタビューや連載写真のフォトアルバムで構成されている。
連載では、奮闘していたようで「これまで、文章を書いてきた人間ではないので、まず読んでもらう人に面白いと思ってもらえる文章、読み進めやすい文章ってどういう感じなんだろうっていうのを、自分で書いては読んで…。何回もやって書き上げたんですけど。毎回、締切を設定してもらって、そこに向けてゆとりを持って書き上げようとするのですが、ギリギリにならないと、文章が出てこないというか。読んでもらうための文章にするには、1日前とかにならないと指が進まなくて…。ハラハラしながら書いていました」としみじみ。
続けて「文章と口で話すのって違って。私は、普段話しながら、自分のことや自分の考えていることを伝えることが、あまり得意じゃなくて…。ワンショットで抜かれて、なにか言わなきゃいけないのが、いまだに苦手なんです」と打ち明けながら「文章の方が、ちゃんと自分で吟味して書けるので、文章で表現する方が好きかもしれない」と茶目っ気たっぷりに呼びかけた。
同書を届けたい人についての質問では「私自身、社会人になった頃の話や、ちょっといろいろ葛藤があった時期のことも書いていたりするので、私と同い年ぐらいとか、働き始めたぐらいの方とかになんか読んでもらえると、こうやっていろんなことがあるのって、自分だけじゃないんだ…って、なんか思ってもらえるんじゃないかなとは思います」と熱弁。「そんな言える立場じゃないんですけど」と謙そんしつつ、次のように口にした。
「私もこうやって人前でお仕事をさせてもらっていて、いつも番組とか仕事中はニコニコしていることが多いんですけど、ラヴィットとか楽しくはやっているんですけど、その中にもやっぱり誰しも葛藤があったり、悩みがあったり、そういうことを抱えながら頑張ってるから、なんかみんな頑張ろうみたいな(笑)、そういう気持ちがあるかもしれないです」
同書を読んでいくと、田村アナの愛される秘けつも確認できるが、自身での分析を求められると「運がいいっていうのはもちろんあるとは思うんですけど、初対面の方からけっこう『自然体な方なんですね』って言ってもらうことが多くて。私自身、自然にしようと思って、しているわけじゃないんですけど、どっちかというと、なんか自然にしかできない。いろんなものを隠せないというか、よく言えば素直」とコメント。「番組中でも、ビリビリイスが痛かったら、全然隠さず、ちょっとムッとした顔をしてしまうことがあったりとか、そういうタイプの人間なので(笑)。その自然さとかナチュラルさが、もしかしたらこう、人に受け入れてもらいやすかったりして、なんかみんな助けてくれたりするのかもしれないです」と明かしていた。