大阪メトロ中央線が13日夜に一時運休し、大阪・関西万博(大阪・夢洲)からの帰宅困難者が大量に発生したことから、会場が終夜開放された。これが“オールナイト万博”と呼ばれ、各パビリオンの「神対応」などが話題。
一方で「美談にしないで欲しい」など、さまざまな意見が寄せられている。

 大阪府の吉村洋文知事は、積極的に発信を行っている。自身のXでは、深夜や早朝にも投稿を続け、謝罪の言葉とともに、大阪ヘルスケアパビリオンの開放を発表。「会場全体を災害対応時と同様に対応するよう努めます」とし、他のパビリオンに対しても「施設開放可能な館については、少しでも来場者の方に快適に過ごしていただく為、施設開放のご協力をお願いします」と呼びかけた。

 さらに、14日の夜には「昨日の万博会場での対応、在り方について、良かった点、悪かった点、改善すべき点、当時現場におられた方の生の声をリプで頂きたいと思います。良かった点はもっと横展開や拡大し、悪かった点は、今後、同じような事態が生じた時の改善に繋げていきたいと思います。ご意見は、万博協会と共有します」とつづった。

 これに対して、コメントは1000件超に及んでいる(15日午後4時現在)。「良かった点」では、臨時開放したパビリオンやスタッフへの感謝や「貴重な体験ができた」のほか、「屋内休憩所の開放が速かった」「大屋根リングの明るさと大きさと木の温もりに治安的にも精神的にも救われた」「警備員や警察のパトロールで安心できた」など。

 「悪かった点」では、「どこで何を配っているか?どこが開いているか?の情報が放送で流れてこなかった」「パビリオン開放はありがたいが情報が限定的(近くの人しか知らない)」「西ゲートにたくさんのバスやタクシー、弁天町行きの無料バスがあることを知らない人が多かったような気がします」「食べ物が調達できない」など、具体的な指摘があいついだ。

 万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。会場は広大で、国内外からさまざまな人が訪れる。
「多言語でのアナウンスなし全てがスマホ決済の為充電がなかった」「どうか乳幼児連れ、高齢者の方、障がいがある方、何らかのマイノリティな疾患がある方の意見もぜひ拾ってください」「非常用配布物に赤ちゃんのミルク、おむつ、おしりふき、生理用品があるとより安心」といった声もある。

 会期は、残り2ヶ月。「この発信は府知事が行うことではなくて、万博協会がまず、集約しなくてはいけないことですよね?」という意見も届いている。
編集部おすすめ