妻夫木聡が主演を務める映画『宝島』(9月19日公開)より、キャストのインタビューや、最大級スケールで描く「コザ暴動」メイキングシーンを収めた特別映像が初解禁された。

 本作は、歴史の陰に埋もれたアメリカ統治下の沖縄の真実を描き切った真藤順丈氏の直木賞受賞作を、二度の撮影延期の危機を乗り越えながら完成させた作品。沖縄がまだアメリカ統治下だった、激動の時代に、立ち向かい、熱く生き抜いた若者たちの友情と葛藤を描く。

 大友啓史が監督を務め、主演・妻夫木をはじめ、広瀬すず窪田正孝、永山瑛太らキャスト陣が集結し制作された、日本映画の歴史を変える渾身の一本となっている。

 大友監督と妻夫木は、物語の舞台となる沖縄を皮切りに、約2ヵ月間、20エリアに及ぶ全国キャラバンでの先行上映会を実施。2人が本作へのたぎる情熱を胸に全国各地で想いを伝え、日本中に“宝島旋風”が巻き起こるなか、キャストのインタビューや貴重なメイキングシーンを収めた【特別映像-たぎる想い編】が解禁となった。

 映像冒頭、「新しい命の鼓動みたいなものが動き出すのが聞こえた気がした」と完成した本作を観た直後の心境を静かに噛みしめる妻夫木の姿が映し出される。妻夫木はクライマックスのコザ暴動のシーン、自身が演じる主人公・グスクが大群衆のなか魂を震わせるシーンを重ね「圧倒された」と明かす。アメリカ統治下時代の沖縄を生きる登場人物たち一人一人の激情に想いを馳せながら、「(みんなの感情が)大きなうねりとなって、叫びとなって流れていく。生きる力をまじまじと感じさせられた」と力強く語りかけた。

 また、そんな妻夫木の想いと共鳴し、グスクとともに激動の時代を駆け抜けたヤマコ、レイ、オンを演じた広瀬、窪田、永山の撮影現場での貴重なインタビュー映像も収録。広瀬は「この数年1 回ももう泣かなくてもいいと思うくらい、すごい泣いた」と、“一生分”と言っていいほどの感情を爆発させたと撮影時を振り返る。

 さらに“壮大すぎる”撮影規模に衝撃を受けたことを語る窪田、それらを束ねた大友監督の“命がけの”覚悟に最大の賛辞を贈る永山が、撮影を通して感じたそれぞれの想いを打ち明けた。

 映像では、延べ2,000 人を超えるエキストラが参加したコザ暴動のシーンで、熱気漂う撮影現場でひとりひとりにまで丁寧に演出をつける大友監督の姿も収められている。「心の奥の奥の奥の底にある叫びを表現したいと思った」と語る大友監督が指揮を執り、圧倒的な緊迫感で撮影された大迫力の「コザ暴動」シーンのメイキングは、観る者を熱く、その渦中へ引き込む臨場感が味わえる。

 特別映像の解禁にあわせ、グスク、ヤマコ、レイ、オンが集結する特別スチールも同時公開された。混沌とした世界で、過酷な運命に翻弄されながらも「未来」を見据え続けた彼らの、エネルギーを感じる一枚となっている。

【作品情報】
『宝島』2025年9月19日(金)より全国公開
■出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太
塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、ピエール瀧、木幡竜、奥野瑛太村田秀亮、デリック・ドーバー
■監督:大友啓史
■原作:真藤順丈『宝島』(講談社文庫)
■配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

<ストーリー>
沖縄がアメリカだった時代。米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちがいた。いつか「でっかい戦果」を上げることを夢見る幼馴染のグスク(妻夫木聡)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)の3人。そして、彼らの英雄的存在であり、リーダーとしてみんなを引っ張っていたのが、一番年上のオン(永山瑛太)だった。全てを懸けて臨んだある襲撃の夜、オンは“予定外の戦果”を手に入れ、突然消息を絶つ…。残された3人は、「オンが目指した本物の英雄」を心に秘め、やがてグスクは刑事に、ヤマコは教師に、そしてレイはヤクザになり、オンの影を追いながらそれぞれの道を歩み始める。しかし、アメリカに支配され、本土からも見捨てられた環境では何も思い通りにならない現実に、やり場のない怒りを募らせ、ある事件をきっかけに抑えていた感情が爆発する。
やがて、オンが基地から持ち出した“何か”を追い、米軍も動き出すー。
消えた英雄が手にした“予定外の戦果”とは何だったのか?そして、20年の歳月を経て明かされる衝撃の真実とはー。

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