約1年ぶりとなるバンドスタイルでのライブは、デビュー時から支えるメンバーとの息の合ったアンサンブルでスタート。映画音楽カバーアルバム『Win's Film Songs』から「Footloose」で幕を開け、観客(CREW)は序盤から手拍子と歓声で応えた。デビュー曲「パレード - PARADE」や「UNBROKEN WORLD」では、深みを増したボーカルが空間を満たした。
中盤のMCでは、初めてライブに訪れた客へ自己紹介し、「目標はアジアツアー。自分の音楽を引っ提げて旅をするのが目標」と宣言。「CREWが“WIN行け!”って言ってくれたら、俺できるのよ。だから、頼むよ!」と声をかけると、場内には拍手が響いた。着席させて届けた「Rocket Man」や、赤いライトの下で情熱をぶつけた「Blind Mind」など、緩急自在のセットリストが展開された。
ライブ終盤、「WonderLand」「Me, Myself and I」と続き、「BeFree」では観客がジャンプで応え、WINもスピーカーに足をかけながら全開のパフォーマンス。本人も「これだよ、ライブって!ダイブしたいな」と笑顔を見せた。
この日リリースされた『LOVE SONGS』は、自身がW主演を務めた日タイ合作映画『(LOVE SONG)』(10月31日公開)に連動した作品で、収録曲「初恋(LOVE SONG)」は、曖昧な立ち位置のキャラクターの想いを自身の視点と交差させて作詞した。
「みんなから愛を聞きたい」と呼びかけて始まった「U」では、客席とのコール&レスポンスを交えながら会話のように歌い、「Move out」では光の中を踊り、盛り上げた。
アンコールでは「ネバネバ」で再び場内の熱を高め、ラストの「stay by my LOVE」では、かつての「stay by my side」からタイトルを変更した経緯を語り、「この曲は僕からCREWへの愛だと思って受け取ってほしい」と呼びかけた。温もりに満ちた歌声が空間を包み、指ハートとともに“愛”の夜を締めくくった。
現在はミュージカル『SPY×FAMILY』にも出演中で、映画『(LOVE SONG)』の公開も控えるなど多忙を極めるMORISAKI WIN。ツアーはこのあと名古屋(10月30日)、大阪(10月31日)、広島(11月24日)と続く。