本作は、名探偵・金田一耕助の初登場から80周年の節目に製作されたミステリー。
公開されたビジュアルを手がけたのは、1970年代風のデザインを数多く制作しているグラフィックデザイナーのコンビーフ太郎。往年の映画ポスターをイメージした色彩と構図で、登場人物や八つ墓村を覆う不穏な空気を描き出している。
1977年、野村監督によって松竹で映画化された『八つ墓村』は、原作を大胆に脚色しつつも広く支持され、作品と横溝正史の名を多くの観客に知らしめた。
清水監督も野村版との出会いを振り返り、「僕も野村芳太郎監督の『八つ墓村』で原作小説を知ったひとり。今回もこの映画をきっかけに小説を読んでくれる人が一人でも増えたらうれしい」とコメントしている。
9月23日には、新宿ピカデリーで野村監督版の4Kデジタル修復版が世界初上映され、清水監督版との二本立て上映が行われた。この日は、野村版が公開されてからちょうど49年。両作品に出演した五頭岳夫、清水監督、映画評論家の樋口尚文氏が上映後のトークに登壇した。
野村版を今年だけでも10回以上見たという清水監督は、新作に歴代作品へのオマージュを盛り込んだことも明かした。劇中に登場する警察官の「野村」「市川」という名前には、野村芳太郎監督と市川崑監督への敬意を込めたと説明。さらに、登場人物の家の表札に、過去の映像化作品に出演した石坂浩二、小川真由美、豊川悦司の名前を組み合わせるなど、「いろいろと妙なリスペクトを込めています」と話していた。
公開中の新作では、歴代さまざまな俳優が演じてきた金田一耕助役を尾上松也が担当。亡き母のルーツをたどるため八つ墓村を訪れ、連続殺人事件に巻き込まれる青年・辰弥を奥智哉、美しい未亡人・森美也子を堀田真由が演じる。
八つ墓村随一の名家・田治見家の双子の老婆、小竹と小梅役は高島礼子。過去に村で起きた惨劇の首謀者・田治見要蔵と、その長男・久弥の二役を滝藤賢一が務める。金田一と事件の真相を追う岡山県警の磯川警部役には小籔千豊を迎え、渋川清彦、髙嶋政伸らも出演する。
9月18日の公開後、SNSや映画レビューサイトには、現代を舞台にした翻案や、清水監督による恐怖描写、過去の映画版とは異なる金田一像に反響が寄せられている。
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