細長く狭い裏庭の硬い土に、段ボールを敷き詰めたら…? 女性がたった1人で予想外の空間を作り上げる動画に反響が集まり、「その発想はなかった!」「興味津々」といった驚きの声が相次いでいる。省スペースでも“アレ”を作れてしまう斬新なアイデアについて、投稿者のさやさん(@SayaMoriwaki)に話を聞いた。

 実はこの段ボール、なんと「家庭菜園」の土台。動画の舞台になったのは、キッチン裏手にある狭い庭だ。もともとは花崗岩が砂状になった「真砂土(まさど)」が敷かれていて、栄養に乏しく、野菜や植物が育ちにくい環境だったという。

 これまで腐葉土を入れて、なんとか雑草が生えるくらいには土を育ててきたものの、地表から5~6センチ下はスコップも入らないほどカチカチの状態。さやさんが作ったのは、そんな裏庭に土を耕さないで作る、段ボールとコンポスト(堆肥)を活用した菜園だ。

──段ボールで家庭菜園用の“ミニ畑”を作る動画に大きな反響がありました。まずは反響を受けての心境をお聞かせください。

「私は普段、畑で野菜を栽培していて、真砂土を入れた住宅の庭での栽培経験はほとんどなかったため、実験的にやってみようという気軽な気持ちで動画を制作しました。想像以上の反響をいただき、大変驚いています。畑がなくても、自宅の小さなスペースで野菜を育ててみたいというニーズが多いことを、改めて実感しました」

──「この発想はなかった!」といったコメントも届いています。特に印象に残った反応や気づきはありましたか?

「段ボールを使った畝づくりを新鮮に感じてくださった方が多かったことが印象的でした。近年、海外では比較的よく見られる方法ですが、日本ではまだあまり知られていないのだと改めて感じました。また、段ボールの使用に伴うシロアリの問題など、実践するうえで参考になるアドバイスも多くいただき、勉強になりました」

──段ボールを使うメリットと、実践する際の注意点を教えてください。

「段ボールを敷くことで、雑草の発生を抑え、草取りの手間を減らせるというメリットがあります。段ボールは私の住んでいる環境では、2ヵ月前後で分解されます。一方で、インクや糊の成分を心配する声や、シロアリなどを懸念する声も寄せられました。住宅の敷地内で使用する場合は、シロアリの発生や湿気にも注意することが大切だと思います」

──取り組みを始めてから約半年がたちました。野菜の生育や土の状態など、現在の様子はいかがでしょうか?

「畝を作った直後にレタスとハーブの苗を植えましたが、あまり大きく成長しませんでした。その後、5月に植えたピーマンやナス、ネギはゆっくりと成長しています。ピーマンやナスは実は小さく、まだ十分な生育とはいえませんが、春に植えたレタス類よりも成長が見られ、少しずつ変化を感じています」

──庭などの小さなスペースで耕さない農業を始めてみたい人へ、アドバイスをいただけますか。

「今回は宅地用の真砂土を入れた、もともと土が痩せている場所から始めたため、普段の畑とは野菜の生育が異なることを実感しています。庭の小さなスペースで早く野菜を育てたい場合は、必要に応じて初年度に有機物を入れて土を耕して土づくりをしたうえで、その後はなるべく耕さずに育てたり、レイズドベッドを設けたりする方法もあると思います。まずは自分の環境に合った方法で小さく始めてみるのがいいと思います。私は土がどのように変化していくのかを観察したいので、もう半年ほどは今の状態で観察を続けていきたいと考えています」

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