嫌がらせしてきた相手をSNSで晒す人が増えている。さらにその恨みつらみを呪術で発散するというケースまで……。
一方で「復讐モノ」の漫画やドラマは日本中でヒットコンテンツになり、今や「復讐ブーム」とも言える現象が起こっているのだ。なぜ人は復讐するのか。復讐心にのまれた当事者たちを追った。

突如振りかかった復讐劇

美容クリニックに警察の家宅捜索が…無資格で施術していた38歳...の画像はこちら >>
不正を正すための正当な手段として知られる公益通報だが、時に私怨を晴らす復讐を目的に使われるケースもある。エステティシャンの沼井美奈さん(仮名・38歳)が、自身に振りかかった復讐劇を振り返る。

「3年前の夏ごろ、勤めていた美容クリニックに家宅捜索が入り、令状を突きつけられました。罪名は、保助看法(保健師助産師看護師法)違反。すぐに『あの辞めた看護師の仕業だ』とピンときました」

違法行為だと分かっていたが…

同院は、慢性的な人手不足。コロナ禍以降の“肌管理”ブームで予約が殺到していた。

「売り上げ至上主義の院長の指示で、HIFU(高密度焦点式超音波)やレーザー照射など、本来、看護師資格が必要な施術を資格のない私がしていました。パートながら勤続年数の長さから、統括マネジャーの立場で新人看護師に施術指導することも。無資格施術は違法行為ですが、暗黙の了解として常態化していました」

ある事件をきっかけに看護師が暴走

美容クリニックに警察の家宅捜索が…無資格で施術していた38歳女性「お茶をこぼした看護師の復讐通報」で起訴された末路
写真はイメージ
きっかけはある事件だった。

「一人の看護師が、60万円する電子カルテにお茶をこぼしたんです。完全な過失でしたが、院長が『賠償させろ!』と騒ぎだして……。私はマネジャーとして、両者の間に入って立ち回ったせいか、彼女は私にも敵意を向けるようになった。
彼女が急に休んだときには、私が代打でHIFUの施術に入るなど、協力し合っていた仲だったのに……」

刑事事件として起訴されることに

賠償責任こそ免れたものの、看護師は退職に追い込まれた。腹いせとして、その看護師は無資格施術を保健所に通報したのだ。沼井さんと院長は、刑事事件として起訴された。

「院長は全責任を私になすりつけ、裁判は泥沼化。私は罰金刑でしたが、弁護士費用は200万円に膨らみました。今は自分の認識の甘さを猛省しており、医療行為のないエステで施術をしています」

※2026年11月4日号より

取材・文/週刊SPA!編集部

―[静かに広まる[復讐ブーム]の恐怖]―
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