劇団「こまつ座」(東京)は、作家・井上ひさし氏に関する作品のみを上演する制作集団。平和を強く願う作品を数多く生み出した氏の遺志を受け継ぎ、映像や絵本などを通じて平和の大切さを次世代に伝えるプロジェクト「“戦後80年”劇場を飛び出して、井上ひさしの魂を次世代へ」を、クラウドファンディングプラットフォーム「READYFOR」上で展開している。
「こまつ座」は1983年に、小説家・劇作家・放送作家である井上ひさし氏が座付き作者として設立。2010年に氏が他界した後も、年平均4~5作品を上演し続けている。2025年は、戦後80年。戦争体験者の高齢化に伴い、戦争の悲惨さや教訓が風化していくことが懸念されている。そこで、こまつ座では、井上ひさし氏の遺志を受け継ぎ、子どもたちに平和の大切さを伝えるために「平和の芽リレー」を始動した。劇場に来られない子どもたち、そして幅広い世代に演劇という世界を知ってもらえるよう、映像や絵本といった各種コンテンツを制作し、平和の記憶をさまざまな形で継承していく取り組みだ。
クラウドファンディングプロジェクトでは、上映会の実現・運営に必要となる350万円を第一目標としている。リターンには、サンクスレターやオリジナルステッカー、こまつ座公演の招待券などを用意。また、企業向けプランでは、広報誌やポスターの協賛枠に会社名・ロゴを掲載することもできる。井上ひさし作品を愛する人、こまつ座を応援する人、平和活動の大切さに共感する人などへ、広く支援を呼び掛けている。