人類はどこまで速くなるのか。来春、ドーピング(薬物使用)容認の陸上大会が開催されることが話題となっている。
■「ドーピング容認」賞金約1億4000万円の前代未聞な大会の是非
世界のスポーツ界は前代未聞ともいえるイベントに関心が注がれている。それが「Enhanced Games(エンハンスト・ゲームズ)」だ。
実はこの大会、オリンピック、FIFAワールドカップ、世界陸上などと異なり、パフォーマンス向上のためにドーピング(薬物使用)を容認している。大会のPRには競泳50m自由形の元オリンピック選手がプレ大会で20秒89を記録し、世界記録(20秒91秒)を上回ったニュースが用いられている。来年5月に米国・ラスベガスにて開催予定で、陸上、競泳、重量挙げの一部種目が行われる。
驚くべきはドーピングを「容認」したことだけではない。世界記録を上回ると賞金25万ドル(約3500万円)で、陸上100mと競泳50m自由形の賞金は100万ドル(約1億4000万)と超高額なことだ。これはブダペスト世界陸上の優勝賞金(7万ドル)と世界新記録ボーナス(10万ドル)をはるかに凌駕している。
新たな大会の創設者はオーストラリアの実業家、アーロン・デスーザ氏。5月下旬、産経新聞は独占取材記事を掲載し、同氏の以下のようなコメントが残っている。
「エンハンスメント(強化薬物)を摂取したからといって普通の人間が世界記録を破れるわけではない。
一方、IOCやWADAは薬物使用による副作用による健康被害や、スポーツ倫理への懸念から「エンハンスト・ゲームズ」の開催を強く批判。世界陸連と世界水泳は同大会に参加した選手を「資格停止」にする方針で、各競技団体からの風当たりは極めて強い。
1999年にWADAが設立されると、国内の大会でも徐々にドーピング検査が行われるようになった。日本アンチ・ドーピング機構(JADA)によると、日本国内におけるドーピング検査件数は2020年度の1年間に約4500件だった。
ドーピング検査には競技終了後に行われる「競技会検査」と、競技会とは関係なく行われる「競技会外検査」(いわゆる「抜き打ち検査」)がある。後者の場合、検査員が予告なしに訪れるため、一定レベル以上の選手は居場所情報の提出が義務づけられている。
市販されているサプリメントや風邪薬に禁止物質が入っていることもあり、服用する際には必ず成分を確認しないといけない。“うっかりミス”ですら許されない時代になっている。それぐらいドーピングの“罪”は重いのだ。
世界大会のメダルより“マネー”を選ぶアスリートがどれぐらいいるのか。おそらく「エンハンスト・ゲームズ」にはドーピングで出場資格を剥奪・停止されているアスリートしか参加しないだろう。筆者も同大会の開催を強く反対したい。その一方で、人類はどこまで速くなるのか。“怖い物”見たさの自分がいるのも事実だ。
■ナイキの非公認レース「Breaking4」
陸上の100mなどは追い風2.0m/sまでは「公認記録」となるが、追い風2.1m/s以上になると「参考記録」になる。今年の関東インカレでは男子100mで栁田大輝(東洋大)が9秒95(+4.5)をマーク。追い風参考記録とわかっていながら会場にどよめきが巻き起こった。
8年前、ナイキが仕掛けた「Breaking2」も強烈だった。3人のランナーがフルマラソンの「2時間切り」に挑戦。エリウド・キプチョゲ(ケニア)が当時の世界記録(2時間02分57秒)を2分32秒も上回る2時間00分25秒で走破したのだ。
2時間切りを目指した「Breaking2」に向けて開発された“厚底シューズ”が超高速化を現実のものにする。キプチョゲは2018年9月のベルリンで従来の世界記録を1分以上も短縮する2時間01分39秒をマーク。2022年のベルリンで世界記録を2時間01分09秒に塗り替えた。現在の世界記録は2023年10月のシカゴでケルビン・キプタム(ケニア)が打ち立てた2時間00分35秒だ。「Breaking2」をキッカケにマラソンのタイムは大幅に向上した。
そして今年6月26日、人類の“新たな挑戦”が幕を開ける。それが「Breaking4」だ。
女子1500mで史上初となる五輪3連覇を成し遂げて、同種目で3分49秒04の世界記録を持つフェイス・キピエゴン(ケニア)が1マイル(1609.344m)の“4分切り”に挑むことになる。
彼女は1マイルでも4分07秒64の世界記録を樹立しているが、今回目指すのは4分切り。世界記録を一気に7.65秒も塗り替えなければいけない。トラック1周ごとに平均1.9秒のタイムを短縮させる必要がある。
1989年にポーラ・イヴァン(ルーマニア)が4分15秒61の世界記録を作ってから、キピエゴンが2023年に世界記録を樹立するまで、約8秒削るのに34年もの歳月を費やしている。そう考えると、かなり無謀ともいえるチャレンジだ。
世紀の大挑戦を約8日後に控えたキピエゴンはケニアから世界中のメディアとオンラインでつなぎ、今回の冒険について語った。
「自分で自分のリミッターをつけてはいけない。夢を見て、その夢に向かっていく。今回は4分切りの夢をかなえること。自分とコーチを信じてきました。男性ができるんだったら、女性もできると思います」
調子は上々のようだが、「トレーニングは変わったことはしていません」と、これまでの五輪や世界陸上と同じようなメニューをこなしてきたようだ。
過去最高の状態に仕上げたとしても、少なくとも7.65秒ものタイムをどう削っていくのか。当日のペースやレース内容(誰が引っ張るのか)などは公表されなかったが、ナイキがキピエゴンの頭から爪先まで完全サポート。試作とフィードバックを繰り返して誕生した新たなスパイクとウエアもタイム短縮のポイントになりそうだ。
スパイクは前足部に前モデルより3mmほど厚いズーム エア ユニットを搭載。ピンをアルミ製の4本からチタン製の6本に増やしながら、アッパー部分の大幅軽量化により、前モデルよりトータルで25%ほど軽くなっている。「速く走れるスパイクです」とキピエゴンは好感触を得ている。
■4分を切れるか…人類の限界に挑戦イベントは27日午前3時
スパイク以上に注目を浴びそうなのが、「誰も着たことがないスーツ」(キピエゴン)だという「ナイキ フライ スーツ」だ。
目標達成には時速15マイル(24km)で走り続けないといけない。その空気抵抗は小さくなく、タイムに大きく影響する。そこでナイキは空気力学性能に優れたスピードスーツを開発したのだ。
それは身体にフィットする1枚構造のアパレルで、ヘッドバンド、アームスリーブ、レッグスリーブと組み合わせるようだ。スリムで伸縮性のある素材を活かし、空気のなかを効率的に通り抜けられるように設計。
スーツにはエアロノードという半球形の構造を戦略的な箇所に配置。前方で空気を振り分けるだけでなく、後方に作られる小さな空気の渦を小さくすることで空気抵抗を減少させるという。走行時の乱気流をコントロールして、スムーズな空気の流れを作ることができるのだ。
「ショーツの部分が少し長くなっていて、素材も従来とはまったく違います。着心地が良くて、軽くて、快適でした。走るのが楽しみになっています」
それから革命的な3Dプリントの機能的素材を使用したスポーツブラは一枚のシームレスな層で構成。非常に柔らかい手触りで、重さはほとんど感じないという。
時速24kmで走ると、無風状態でも常に6.7m/sほどの“向かい風”を受けることになる。「ナイキ フライ スーツ」がどれだけの威力を発揮するのか。
「Breaking4」にはナイキの最新ギアがフル装備されるが、最も重要なのはキピエゴン本人だ。
「女性で初めての(4分切り)チャレンジは想像するのも難しいですけど、楽しみにしています。たくさんの女性に希望と可能性を感じさせることになればと思います」
戦いの場所はフランス・パリのスタッド・シャルレティスタジアム。キピエゴンが過去に1500mと5000mで世界記録をマークした会場だ。今回の挑戦は6月26日午後8時(日本時間の27日午前3時)に予定されている(※YouTube、Instagram、TikTokのナイキアカウントとPrime Videoで視聴可能)。
今回は非公認レースのため、4分を切ったとしても、世界新記録になることはない。しかし、史上最強の女子中距離ランナーと未来的なアパレルがどんなコラボレーションを見せるのか。
ドーピングOKのような未来を奪うような術ではなく、未来を変えるような果敢なチャレンジならば挑戦する意義があるだろう。
人類はどこまで速くなるのか。肉体と科学の進歩が止まらない限り、その答えには永遠にたどりつかないだろう。
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酒井 政人(さかい・まさと)
スポーツライター
1977年、愛知県生まれ。箱根駅伝に出場した経験を生かして、陸上競技・ランニングを中心に取材。現在は、『月刊陸上競技』をはじめ様々なメディアに執筆中。著書に『新・箱根駅伝 5区短縮で変わる勢力図』『東京五輪マラソンで日本がメダルを取るために必要なこと』など。最新刊に『箱根駅伝ノート』(ベストセラーズ)
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(スポーツライター 酒井 政人)
スポーツライターの酒井政人さんは「各競技団体から同大会への風当たりは極めて強く筆者も反対だが、人間がどこまで速く走れるか怖い物見たさの気持ちはある」という――。
■「ドーピング容認」賞金約1億4000万円の前代未聞な大会の是非
世界のスポーツ界は前代未聞ともいえるイベントに関心が注がれている。それが「Enhanced Games(エンハンスト・ゲームズ)」だ。
実はこの大会、オリンピック、FIFAワールドカップ、世界陸上などと異なり、パフォーマンス向上のためにドーピング(薬物使用)を容認している。大会のPRには競泳50m自由形の元オリンピック選手がプレ大会で20秒89を記録し、世界記録(20秒91秒)を上回ったニュースが用いられている。来年5月に米国・ラスベガスにて開催予定で、陸上、競泳、重量挙げの一部種目が行われる。
驚くべきはドーピングを「容認」したことだけではない。世界記録を上回ると賞金25万ドル(約3500万円)で、陸上100mと競泳50m自由形の賞金は100万ドル(約1億4000万)と超高額なことだ。これはブダペスト世界陸上の優勝賞金(7万ドル)と世界新記録ボーナス(10万ドル)をはるかに凌駕している。
新たな大会の創設者はオーストラリアの実業家、アーロン・デスーザ氏。5月下旬、産経新聞は独占取材記事を掲載し、同氏の以下のようなコメントが残っている。
「エンハンスメント(強化薬物)を摂取したからといって普通の人間が世界記録を破れるわけではない。
でも良質な選手が摂取すれば世界一になれる。ある統計によれば、6%の米国人男性はいずれかの時点でステロイド系筋力増強剤を使っている。スポーツ界には2つの交わらないパラレルワールドが出現する。自然なスポーツを体現する五輪の世界と、(薬物を使用する)進化したスポーツを体現するわれわれの世界だ。これから、世界記録は進化した選手のものになるだろう。いまや残る批判勢力は国際オリンピック委員会(IOC)と、世界反ドーピング機関(WADA)だけ。タクシー会社が配車アプリのウーバーを嫌うのと同じようなものだ」
一方、IOCやWADAは薬物使用による副作用による健康被害や、スポーツ倫理への懸念から「エンハンスト・ゲームズ」の開催を強く批判。世界陸連と世界水泳は同大会に参加した選手を「資格停止」にする方針で、各競技団体からの風当たりは極めて強い。
1999年にWADAが設立されると、国内の大会でも徐々にドーピング検査が行われるようになった。日本アンチ・ドーピング機構(JADA)によると、日本国内におけるドーピング検査件数は2020年度の1年間に約4500件だった。
ドーピング検査には競技終了後に行われる「競技会検査」と、競技会とは関係なく行われる「競技会外検査」(いわゆる「抜き打ち検査」)がある。後者の場合、検査員が予告なしに訪れるため、一定レベル以上の選手は居場所情報の提出が義務づけられている。
指定した60分間に対象選手に出会うことができない場合、「検査未了」という扱いになり、これが12カ月で3回発生すると、意図的に検査を逃れたと見なされて規則違反となる。
市販されているサプリメントや風邪薬に禁止物質が入っていることもあり、服用する際には必ず成分を確認しないといけない。“うっかりミス”ですら許されない時代になっている。それぐらいドーピングの“罪”は重いのだ。
世界大会のメダルより“マネー”を選ぶアスリートがどれぐらいいるのか。おそらく「エンハンスト・ゲームズ」にはドーピングで出場資格を剥奪・停止されているアスリートしか参加しないだろう。筆者も同大会の開催を強く反対したい。その一方で、人類はどこまで速くなるのか。“怖い物”見たさの自分がいるのも事実だ。
■ナイキの非公認レース「Breaking4」
陸上の100mなどは追い風2.0m/sまでは「公認記録」となるが、追い風2.1m/s以上になると「参考記録」になる。今年の関東インカレでは男子100mで栁田大輝(東洋大)が9秒95(+4.5)をマーク。追い風参考記録とわかっていながら会場にどよめきが巻き起こった。
タイムにはそれだけの“魔力”がある。
8年前、ナイキが仕掛けた「Breaking2」も強烈だった。3人のランナーがフルマラソンの「2時間切り」に挑戦。エリウド・キプチョゲ(ケニア)が当時の世界記録(2時間02分57秒)を2分32秒も上回る2時間00分25秒で走破したのだ。
2時間切りを目指した「Breaking2」に向けて開発された“厚底シューズ”が超高速化を現実のものにする。キプチョゲは2018年9月のベルリンで従来の世界記録を1分以上も短縮する2時間01分39秒をマーク。2022年のベルリンで世界記録を2時間01分09秒に塗り替えた。現在の世界記録は2023年10月のシカゴでケルビン・キプタム(ケニア)が打ち立てた2時間00分35秒だ。「Breaking2」をキッカケにマラソンのタイムは大幅に向上した。
そして今年6月26日、人類の“新たな挑戦”が幕を開ける。それが「Breaking4」だ。
女子1500mで史上初となる五輪3連覇を成し遂げて、同種目で3分49秒04の世界記録を持つフェイス・キピエゴン(ケニア)が1マイル(1609.344m)の“4分切り”に挑むことになる。
なお、キピエゴンが2018年6月に第1子となる女児を出産した母親でもある。
彼女は1マイルでも4分07秒64の世界記録を樹立しているが、今回目指すのは4分切り。世界記録を一気に7.65秒も塗り替えなければいけない。トラック1周ごとに平均1.9秒のタイムを短縮させる必要がある。
1989年にポーラ・イヴァン(ルーマニア)が4分15秒61の世界記録を作ってから、キピエゴンが2023年に世界記録を樹立するまで、約8秒削るのに34年もの歳月を費やしている。そう考えると、かなり無謀ともいえるチャレンジだ。
世紀の大挑戦を約8日後に控えたキピエゴンはケニアから世界中のメディアとオンラインでつなぎ、今回の冒険について語った。
「自分で自分のリミッターをつけてはいけない。夢を見て、その夢に向かっていく。今回は4分切りの夢をかなえること。自分とコーチを信じてきました。男性ができるんだったら、女性もできると思います」
調子は上々のようだが、「トレーニングは変わったことはしていません」と、これまでの五輪や世界陸上と同じようなメニューをこなしてきたようだ。
過去最高の状態に仕上げたとしても、少なくとも7.65秒ものタイムをどう削っていくのか。当日のペースやレース内容(誰が引っ張るのか)などは公表されなかったが、ナイキがキピエゴンの頭から爪先まで完全サポート。試作とフィードバックを繰り返して誕生した新たなスパイクとウエアもタイム短縮のポイントになりそうだ。
スパイクは前足部に前モデルより3mmほど厚いズーム エア ユニットを搭載。ピンをアルミ製の4本からチタン製の6本に増やしながら、アッパー部分の大幅軽量化により、前モデルよりトータルで25%ほど軽くなっている。「速く走れるスパイクです」とキピエゴンは好感触を得ている。
■4分を切れるか…人類の限界に挑戦イベントは27日午前3時
スパイク以上に注目を浴びそうなのが、「誰も着たことがないスーツ」(キピエゴン)だという「ナイキ フライ スーツ」だ。
目標達成には時速15マイル(24km)で走り続けないといけない。その空気抵抗は小さくなく、タイムに大きく影響する。そこでナイキは空気力学性能に優れたスピードスーツを開発したのだ。
それは身体にフィットする1枚構造のアパレルで、ヘッドバンド、アームスリーブ、レッグスリーブと組み合わせるようだ。スリムで伸縮性のある素材を活かし、空気のなかを効率的に通り抜けられるように設計。
重心から遠い場所にある各ギアはスーツ本体の素材よりも軽くして、動きやすくなっている。
スーツにはエアロノードという半球形の構造を戦略的な箇所に配置。前方で空気を振り分けるだけでなく、後方に作られる小さな空気の渦を小さくすることで空気抵抗を減少させるという。走行時の乱気流をコントロールして、スムーズな空気の流れを作ることができるのだ。
「ショーツの部分が少し長くなっていて、素材も従来とはまったく違います。着心地が良くて、軽くて、快適でした。走るのが楽しみになっています」
それから革命的な3Dプリントの機能的素材を使用したスポーツブラは一枚のシームレスな層で構成。非常に柔らかい手触りで、重さはほとんど感じないという。
時速24kmで走ると、無風状態でも常に6.7m/sほどの“向かい風”を受けることになる。「ナイキ フライ スーツ」がどれだけの威力を発揮するのか。
「Breaking4」にはナイキの最新ギアがフル装備されるが、最も重要なのはキピエゴン本人だ。
「女性で初めての(4分切り)チャレンジは想像するのも難しいですけど、楽しみにしています。たくさんの女性に希望と可能性を感じさせることになればと思います」
戦いの場所はフランス・パリのスタッド・シャルレティスタジアム。キピエゴンが過去に1500mと5000mで世界記録をマークした会場だ。今回の挑戦は6月26日午後8時(日本時間の27日午前3時)に予定されている(※YouTube、Instagram、TikTokのナイキアカウントとPrime Videoで視聴可能)。
今回は非公認レースのため、4分を切ったとしても、世界新記録になることはない。しかし、史上最強の女子中距離ランナーと未来的なアパレルがどんなコラボレーションを見せるのか。
ドーピングOKのような未来を奪うような術ではなく、未来を変えるような果敢なチャレンジならば挑戦する意義があるだろう。
人類はどこまで速くなるのか。肉体と科学の進歩が止まらない限り、その答えには永遠にたどりつかないだろう。
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酒井 政人(さかい・まさと)
スポーツライター
1977年、愛知県生まれ。箱根駅伝に出場した経験を生かして、陸上競技・ランニングを中心に取材。現在は、『月刊陸上競技』をはじめ様々なメディアに執筆中。著書に『新・箱根駅伝 5区短縮で変わる勢力図』『東京五輪マラソンで日本がメダルを取るために必要なこと』など。最新刊に『箱根駅伝ノート』(ベストセラーズ)
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(スポーツライター 酒井 政人)
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