
世界でも屈指のビッグクラブとして知られているレアル・マドリー。収入面でも桁違いの数字を持っており、数々の大物選手を高い額で獲得してきた。
しかしその中でも0円で獲得したフリーエージェントの選手が活躍した例も今回は『PlanetFootball』から「レアル・マドリーがタダで獲得した選手のベストイレブン」をご紹介する。
イェルジー・ドゥデク
2007年にリヴァプールからフリーで加入したポーランド代表のベテランGK。すでにピークは過ぎていたこともあって正守護神には程遠かったものの、イケル・カシージャスのバックアップとして4年間在籍した。
実際の公式戦出場はわずか数試合ながら、練習での安定感とロッカールームでのリーダーシップでチームに好影響を与えた。特にチャンピオンズリーグ決勝のPK戦を戦い抜いた経験は、当時の若手GKにも大きな刺激になったと評される。
トレント・アレクサンダー=アーノルド

(※まだ移籍は決まっていないがなぜか入っている)リヴァプール一筋20年の攻撃的サイドバックは、育成からトップチームに上がって以来、攻撃参加と精密なクロスで世界屈指の右SBに成長した。
契約が今季限りで終了することもあって去就については様々な噂が報じられていたが、最終的にはレアル・マドリーへと移籍することを決めたと伝えられている。
ダヴィド・アラバ

2021年夏にバイエルンからフリーで加入し、すぐさま守備の要として重用されたオーストリア代表DF。デビューシーズンにリーガ&CL制覇を達成し、その後も重要な試合での冷静なビルドアップとカバーリングで存在感を発揮した。
ただ2023–24シーズンは大怪我に悩まされて出番を大きく減らしたものの、回復後は再び便利なユーティリティ性を発揮している。年俸は高額だが、移籍金ゼロで獲得したハイコストパフォーマーだ。
アントニオ・リュディガー

2022年夏に28歳でチェルシーからフリー移籍。2018年と2021年にチャンピオンズリーグ優勝の経験を持っており、いつも揺るがない最強のメンタリティをレアル・マドリーに投入した。
フィジカルと走力を活かした守備範囲の広さが武器で、昨季もCLタイトル奪還に貢献した。豪快なプレーはファンにも好評で、時に見せる特徴的なランニングもキャラクター確立のいち役を担っている。
ハミト・アルトゥントップ

2007年にシャルケからフリーで加入した“便利屋”タイプのユーティリティプレーヤーだった。本職は中盤だが、左SBの配置にも応えてプレーした。
堅実な守備と慎重なポジショニングを見せ、決して主役ではなかったが緊急時の穴埋め役としてチームを支えた。フリー獲得ゆえのこうした補完役も、チーム作りには欠かせない存在だ。
スティーヴ・マクマナマン

1999年にリヴァプールから契約満了に当たってフリーで加入。母国では停滞期にあったリヴァプールを飛び出し、「もっと高いレベルで戦いたい」と、当時のイングランド人には珍しい海外移籍を決断した。
その直後の2000年と2002年にはCLのタイトル獲得に大きく貢献。特にバレンシアと戦った決勝戦でのスーパーゴールは語り草だ。マドリーファンからは“プランB”の中盤の潤滑油として評価され、移籍金ゼロとは思えない大成功を収めた。
ベルント・シュスター

1988年に最大のライバルであるバルセロナからフリー移籍でマドリーへと加入した。当時はいわゆる「ボスマン判決」成立前でのフリー移籍であり、地域最大のライバル間移籍として大きな話題になった。
レアルではリーガ優勝2回、そしてその後の監督就任(07–08年リーガ制覇)を含めてクラブに深い縁を残した。ピッチ上ではクリエイティブな中盤の司令塔として活躍し、バルサ時代よりも多くのタイトルを手に入れた数少ない選手の一人。
ミカエル・ラウドルップ

1994年にバルセロナからフリー移籍で加入したデンマーク代表の名アタッカー。後にヴィッセル神戸でプレーしたことでも有名だ。
2年連続のエル・クラシコで5-0大勝を経験した唯一の選手で、「バルサでもマドリーでも伝説」となった選手。中盤での視野の広さとパスセンスは当時リーガ随一であった。移籍金ゼロで獲得した上に、チームに大きなインパクトを残した“究極の掘り出し物”だ。
ハビエル・サビオラ

バルセロナのイメージが強いサビオラであるが、2007年にフリーでレアル・マドリーに加入。クラシコの両チームでプレーした数少ない選手として知られるが、マドリーでは短期間で結果を残せず出番は限られた。
それでもワンダーボーイと呼ばれた才能は随所に垣間見え、瞬間的には観客を沸かせた。純粋な移籍金はゼロであった上、後にベンフィカへと売れたこともあり、クラブにとっては決して悪くない補強でもあった。
フェルナンド・モリエンテス

2003年に移籍金フリーで獲得されたモリエンテス。伝説的なFWラウール・ゴンサレスとのコンビはまさにレアル・マドリーの象徴的なものだった。
クラブでは3度のCL制覇に貢献するなど大きな役割を果たし、ポストプレーヤーとして世界屈指の評価を受けた。実績、数字ともに申し分なく、移籍金ゼロで加入したとは思えない大物ぶりを見せつけた。
キリアン・エムバペ

2024年夏にPSGから契約満了でマドリー入りした。ワールドカップ優勝&欧州屈指のゴールマシンとして注目を浴びたものの、序盤戦はあまり活躍しきれずにファンから批判を浴びることに。
しかし中盤戦からは復調を見せ、ゴールを量産する活躍をし、ファンからも徐々に認められるように。