「ギリギリ勝てたという試合内容だった」日本代表MFが攻守で存在感を示してチームの5連勝に貢献
「ギリギリ勝てたという試合内容だった」日本代表MFが攻守で存在感を示してチームの5連勝に貢献

[J1第24節、FC町田ゼルビア1-0 東京ヴェルディ、7月20日、東京・味の素スタジアム]

町田はアウェイで東京Vに1-0で勝利し、リーグ戦5連勝を達成した。

この日、右ウィングバックで先発出場した日本代表MF望月ヘンリー海輝(ひろき)は、身長192センチのサイズを生かした守備と突破で存在感を示した。

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J1第24節東京ヴェルディ戦に先発出場した望月(写真中央)

終始劣勢も、ワンチャンスをものに

町田は前半から終始、東京Vにボールを握られて押し込まれていた。

恵まれたフィジカルを武器とする望月は、果敢にボールを奪いに行こうと試みたが、東京Vのパスワークを前になかなかチャレンジできない歯がゆい展開が続いた。

町田の背番号6は「(マッチアップした相手MF翁長聖は)結構ワンタッチも使うし、僕が詰めてくる瞬間にさばいてワンツーを狙われていたので、そこはもっと最初の段階で(間合いを)詰めることができれば良かったのかなと」と、守備対応の反省を口にした。

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東京V MF翁長とマッチアップする望月(写真中央手前)

それでも、町田は一瞬の隙を突いた。

後半18分、左サイドから投げ込まれたロングスローをDF岡村大八が頭でそらすと、中央でフリーになっていたDF菊池流帆が浮き玉を右足ボレー。劣勢だった町田が均衡を破った。

喜びを爆発させた菊池は町田のゴール裏へ走って行き、アウェイに駆けつけたサポーターと喜びを分かち合った。

その後はチーム全員で身体を張って粘り強く守り、町田がクリーンシートでリーグ戦5連勝を飾った。

この日、相手の攻撃を防ぎ続けた望月は「結果でギリギリ勝てたという試合内容だったかなと。前半は相手の方が圧倒的にチャンスが多かったですし、ボール保持もそう。試合も支配されていたので、内容は完全に相手が上回っていた。後半にロングスローで一本取れたという感じだった」と試合を振り返った。

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長い脚を伸ばして守備をする望月(写真左奥)

今月韓国で開催された東アジアE-1選手権では、日本代表デビューとなった香港戦を含め、計2試合に出場した望月。日本代表での経験は、9月から始まるAFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)の戦いに直結すると話した。

「今回、町田はACLがあるので、自分が海外に行って(試合を)やった経験や難しさを、何らかの形で(チームに)伝えていけたらと思います」

少しシャイな若者が見せたまっすぐなまなざしは、すでに先を見据える覚悟が宿っていた。

(取材・文 縄手猟、写真 浅野凜太郎)

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