ドイツ人の父と韓国人の母を持ち、二重国籍選手としては史上初の韓国代表チーム招集となった韓国代表MFイェンス・カストロプ。
ドイツ1部の強豪ボルシアMGに所属していることから韓国国内の注目度も高く、韓国紙『聯合ニュース』は27日、カストロプの母アン・スヨンさんへのインタビューを行った。
代表招集の吉報について、アンさんは「息子が韓国代表に抜擢されたというニュースを聞いて、息子にすぐに連絡しました。『おめでとう、お前が一生懸命して得た結果だ。人生の新しいチャプターを始めるんだ、チームのためにすべてを捧げなさい』と言うと、息子は筋肉の絵文字を3つ送り返してきました」と様子を語った。
アンさんはソウル大学を卒業後の1996年にドイツへ留学したバックグラウンドを持つ。
当時のドイツではまだ韓国は馴染みがない国で、様々な差別に遭いながらもアンさんは自身の韓国人というアイデンティティを大切にしてきたという。
今回のカストロプの代表招集の背景にも、異国の地でも自身のアイデンティティを大切にしてきた家族の影響があったことを示唆した。
「通常、国際結婚では国籍と姓を夫に合わせますが、私は自分の名前を守りながら完璧な韓国人として生きてきました。 私は本当に韓国を愛し、韓国をいつも懐かしみながら生きてきたからです。 振り返ってみると、母が韓国人として生きてきたからこそ、息子にも韓国代表チームを選ぶ機会ができたのです」
また、現在韓国国内で心配の声が上がっているカストロプの言語の壁については、「他の兄弟には私が直接韓国語を教えたが、イェンスが幼い時は私が仕事をしていて、夫が子育てに専念していたので、忙しく韓国語を教えることを諦めてしまった」と申し訳なさそうに語った。
その一方で、カストロプは母親のアンさんから韓国語の熱血指導を受けているという。
アンさんは「息子はとても性格が明るく、活発でどこに行っても愛されるスタイルなので、大きな心配はない。代表チームでも実力を発揮し、韓国に役立つ選手になってほしい」と語っている。