なでしこリーグ1部の岡山湯郷Belleは12日、WEリーグのサンフレッチェ広島レジーナよりGK福元美穂が加入することが決まったと発表した。

福元は1983年10月2日生まれの41歳。

鹿児島県出身で、2002年に神村学園高等部から岡山湯郷Belleへ加入。その年になでしこジャパンデビューを飾り、2003年女子ワールドカップや2004年アテネ五輪で早くもバックアップメンバー入りを果たした。

その後、なでしこのスタメンに定着。日本が初優勝した2011年女子ワールドカップでは控えとして海堀あゆみを支えたが、2012年ロンドン五輪は正GKとして銀メダル獲得に貢献した。

2016年以降はINAC神戸レオネッサ、ちふれASエルフェン埼玉、サンフレッチェ広島レジーナでプレー。ただ広島ではここ2シーズン試合出場がなかった。以下は岡山復帰が決まった福元のコメント。

岡山湯郷Belle公式

「このたび、岡山湯郷Belleに入団することになりました福元美穂です。

私の想いを尊重して送り出してくださったサンフレッチェ広島レジーナ、そして、受け入れてくださった岡山湯郷Belle、両クラブに心から感謝申し上げます。

岡山湯郷Belleでやり残したことがあり、覚悟を決めて9年ぶりに帰ってきました。
クラブの力になれるように全力を尽くします。
よろしくお願い致します」

サンフレッチェ広島レジーナ公式

「サンフレッチェファミリーの皆様
いつも温かいご声援をいただき、本当にありがとうございます。

今日は皆さんにご報告があります。
今シーズンをもって、レジーナで引退することを考えていました。しかし、心にずっと引っかかっている想いがあり、長い時間、その想いと向き合い、悩み続けていました。それは、15年間在籍していた『岡山湯郷Belle』への気持ちです。

高校を卒業してから長きにわたりお世話になり、成長させていただき、たくさん応援していただきました。私もクラブに全てを注いで頑張ってきましたが、さまざまな事情があり、シーズン途中で急に退団することになりました。辞めたこと自体には後悔はありませんが、応援してくださっていた方々にきちんと感謝を伝えることができなかったことが、心残りでした。
このまま引退してしまったら、私は一生後悔するのではと。考え抜いて出した答えが、『もう一度湯郷ベルのユニフォームを着て、感謝を伝えたい』というものでした。

私の想いを尊重し、背中を押して送り出してくれたクラブには、感謝の気持ちでいっぱいです。
サンフレッチェ広島というクラブは、人と人の想いを大切にしてくれる、本当に素晴らしいクラブです。私自身も、クラブやサポーターの皆さんに心から大切にしていただきました。

だからこそ、移籍という形を選び、しっかりと感謝を伝えたうえで引退したいと決意しました。

この4年間は私のサッカー人生の中でも一番濃く充実した毎日でした。
そして、そんな毎日は沢山の方々によって支えられてきました。いい時も悪い時も共に戦い応援してくださる、ファン、サポーターの皆様、スポンサー各社の皆様、本当にありがとうございました。
これからも、ずっとずっとずっと、レジーナをよろしくお願いいたします。

そして、クラブスタッフ、チームスタッフ、チームメイト、皆さんのサポートがあり、みんなとだからここまで頑張ることが出来ました。本当にありがとうございました。

残り1試合、共に戦ってください!」

秋春制のWEリーグに対し、なでしこリーグ1部は引き続き春秋制で行われており、岡山湯郷Belleは9節終了時点で暫定11位。

なお、女子ワールドカップ優勝メンバーでは他に34歳の熊谷紗希(ロンドン・シティ・ライオネス)が現役としてプレーしている。

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