仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、対中牛肉輸出国が経済成長の鈍化に伴う中国の牛肉消費量低下を懸念していると報じた。

記事は、中国の牛肉輸入量がここ数年増加傾向にあり、23年には18年の150万トンから倍増となる300万トン前後にまで増えたことが複数の統計で明らかになったと紹介する一方で、今年に入ってからは景気低迷により牛肉の消費が振るわないと指摘。

米農業省の最新報告では、今年の中国の牛肉輸入量は前年比4%減と13年ぶりに減少に転じる見込みが示されたと伝えた。

その上で、中国での牛肉消費減少に対して南米貿易圏メルコスールの牛肉輸出国は憂慮を抱いているとし、メルコスールからの対中牛肉輸出が中国の輸入牛肉全体の70%程度を占め、中でもブラジルの比率が高くなっていることを紹介した。

一方で、フランス国内の専門家からは「米国政府が発表したデータは信頼できるものではあるが、今年に入っての減少は中国の牛肉輸入量が過去最高を更新した後に生じた微々たるものに過ぎない」「長期的に見れば、中国は依然として牛肉輸出国にとって大きな成長の原動力になるだろう」と比較的ポジティブな見方が示されていることを伝えた。(翻訳・編集/川尻)