広東省仏山市順徳区杏壇鎮にあるGMCC美芝科技産業パーク内で、スマートロボットアームが正確にエアコンコンプレッサーの部品であるベアリングを組み立てラインに送り込んでいた。大きな生産作業場では、数人の技術者がソフトウェアシステムを操作していただけだった。

筆者はこのほど、「フォーチュン・グローバル500」の美的集団傘下のスマート工場を取材した。

順徳区は粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、マカオ両特別行政区によって構成される都市圏)の中心地に位置し、北は広州に接し、南は香港・マカオに近く、ここ数年製造業のスマートトランスフォーメーションの加速を持続的に推進してきた。美芝科技産業パークの敷地面積は約27.3ヘクタールで、総建築面積は50万平方メートル。主にエアコンコンプレッサーなどの中核部品・製品を生産しており、年間の生産能力は3600万個に上る見込み。同産業パークは現在、業界で最大のエアコンコンプレッサー生産拠点で、世界レベルの「ライトハウス」(第4次産業革命をリードする世界で最も先進的工場)基準で建設された。

美的集団工業技術事業群空圧製品公司スマート製造責任者の賀志良(ホー・ジーリアン)氏は、「産業パークは生産の全フローと各段階でAI(人工知能)ビジョン技術を用いている。

複数種類の型式のエアコンコンプレッサーに対応でき、検出率が99.9%以上に上がっている」と話した。

スマート技術のサポートを受け、生産性が大きく向上した。賀氏は「当社の生産ペースは15秒から現在の7秒に上がった。つまり1本の生産ラインで、7秒ごとに1台のエアコンコンプレッサーがラインオフすることになる。これは業界平均水準をはるかにリードしている」と述べた。

この工場は生産から物流までいずれもデジタル化とスマート化を実現した。

賀氏は「工場は多くのロボット、AI、デジタルツインなどの技術の導入とデジタル化システムインテグレーションにより、従来的な生産・管理モデルを変え、生産プロセスを透明かつ制御可能にし、品質の信頼性を高め、コストをさらに最適化した。同時に物流もよりスムーズになり製品の引き渡しペースも大きく上がった」と述べた。

美芝科技産業パークは美的集団のデジタルトランスフォーメーションを模索する縮図の一つだ。美的集団は現在、28の国家級グリーン工場、九つの5G工場、三つのゼロカーボン工場、五つの「ライトハウス」を擁する。(提供/人民網日本語版・編集/YF)