中国のポータルサイト・捜狐にこのほど、日本のアニメ界における宮崎駿監督の後継者として、4人の候補を紹介する記事が掲載された。

記事はまず、「今回の『君たちはどう生きるか』は、前作『風立ちぬ』から11年ぶりとなる宮崎駿監督復活の作品となった。

同作品のタイトルは、日本の作家である吉野源三郎氏の1937年の同名小説に由来しているが、宮崎監督は原作のエッセンスと自身の想像力を巧みに組み合わせ、原作の魅力を残しつつも独創的な傑作を作り上げた」と伝えた。

一方で、「宮崎監督も年齢を重ねているため、今後新作を発表することはないかもしれない。このタイミングで、やはり日本のアニメ界における宮崎監督の後継者は誰なのかという問題に触れざるを得ない。次世代の日本アニメ界をけん引するのは誰なのか、現時点で12人の候補者が挙げられるが、その中でもこの4人が特に有力だろう」として、4人を紹介した。

記事は1人目に「日本映画界の新たなミリオンヒットメーカー」として新海誠監督を挙げ、「商業的な妥協を余儀なくされているとはいえ、新海監督の作品は依然として細やかな映像、美しいシーン、深い感情表現が有名で、世界中の観客に愛されている。新海監督の作品は興行収入面で大成功を収めただけでなく、数多くの国際的な賞を受賞した、最もよく知られているアニメ監督と言えるだろう」と評価した。

2人目に「日本アニメ界の希少な個性派」として湯浅政明監督を挙げ、「湯浅監督はアニメ界の天才であり、独特な画風、幻想的なシーン、優れた絵コンテで知られている。湯浅監督が手がけたスポーツアニメ『ピンポン』は、その才能が存分に発揮され、刺激的なだけでなく芸術の無限の魅力をも感じさせる作品となった。2018年の『DEVILMAN crybaby』、2019年に日本で公開されたアニメ映画『きみと、波にのれたら』など、近年もアニメ界で活躍を続けている」と述べた。

3人目に「京都アニメーションが育てた映画界の天才」として山田尚子監督を挙げ、「山田監督は『けいおん!』の監督として注目を集め、その後も『たまこまーけっと』や『Free!』、『境界の彼方』(第5話)などのヒット作を手がけた。2022年にはドラマ『モダンラブ・東京~さまざまな愛の形~』の監督も務め、アニメ映画『聲の形』で第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞した。総じて、山田監督は才能にあふれた監督であり、彼女の作品は業界と観客の両方から高い評価を得ている」と言及した。

4人目に「個人体験を描く世界的なクリエイター」として細田守監督を挙げ、「細田監督は『時をかける少女』『サマーウォーズ』『バケモノの子』などを手がけ、当初から宮崎監督の唯一無二の後継者として評価されていた。これらの作品は興行収入や口コミにおいても好成績を収め、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を何度も受賞している。細田監督は固定カメラによるカメラワークを活用し、左右対称の思考プロセスでカメラ設計を行うことで、作品全体の視覚的な安定感を強調している。また、複雑な長回しやさまざまな手法を駆使して場面転換を工夫し、観客に視覚的な楽しさを提供している。ただ、細田監督にもさまざまな経緯があった。若き日の細田監督はスタジオジブリに応募したものの不合格。

しかし、宮崎監督から激励の手紙をもらい、自らの作品を創るように促されたという」と説明した。

記事は、「宮崎監督の『後継者』は一人ではなく、多くの才能ある監督やクリエイターの集団なのかもしれない。彼らは日本のアニメ界で重要な役割を果たしており、その努力と才能によって日本アニメの発展と革新を促進し続けるだろう」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)