中国の新エネルギー車(NEV)やリチウム電池、太陽光発電製品などのグリーン生産能力が「過剰」と欧米で問題視されている。中国メディアは証券会社の複数の専門家の見解を紹介。

海外で需要があり、「この説は通らない」と反論した。

中国網によると、中泰証券の李迅雷チーフエコノミストは中国新聞社の取材で「NEV、リチウム電池、太陽光発電製品などの中国の質の高い生産能力の輸出が近年顕著に増加しているが、これは主に世界経済のスマートでグリーンな発展の流れを反映するものだ」と指摘。「海外での需要は確かに存在する。中国のNEVが海外でよく売れているのは、その製品の強みで海外の消費理念のグリーンでスマートな転換を満たしたからだ」と述べた。

華安証券の姜肖偉アナリストは「絶えず蓄積する技術イノベーションと産業チェーンの集約の強みにより、中国のNEVは価格面で競争力を持つ。中国が欧州に輸出する電気自動車(EV)の価格は国内の販売価格の2、3倍だが、欧州地場メーカーのNEVと比べると価格力を持つ」とみている。

新エネ車のほか中国のリチウム電池も国際市場での販売が好調だ。長城証券の梅芸アナリストは「中国は整った、業界をリードするリチウム電池産業チェーンを持つ。海外のNEV普及率が上がり、蓄エネの需要が急増するといった要因を受け、中国のリチウム電池製品の輸出が近年、大幅な増加を維持している」との見方を示した。

梅氏はバッテリーエネルギー貯蔵を例に「近年、世界で地政学的衝突が続き、世界経済の先行きが不透明で、異常気象が多発している。これらの不確実性は世界的なエネルギー不足とエネルギー価格の高騰をエスカレートさせ、エネルギー貯蔵産業が急激な成長を迎えた。これはエネルギー貯蔵電池の出荷台数の急増をけん引した」と分析した。

統計によると、2023年の世界のエネルギー貯蔵電池の出荷台数は前年比70%増となった。中国企業は優れたサプライチェーンおよび技術力により、23年の世界エネルギー貯蔵電池出荷台数トップ10のうち9を占めた。

中国の太陽光発電製品も同じく世界でよく売れている。公式データによると、中国の太陽光発電製品の輸出は23年に急増した。うちシリコンチップは前年比93.6%増、太陽電池は同65.5%増、モジュールは同37.9%増だった。

東方日昇の荘英宏グローバル市場総責任者は「世界の太陽光発電市場の需要が23年も増加を続けた。

これは技術面の持続的な蓄積によるものだ。中国の太陽光発電企業は輸出市場で高い競争力を持ち、製品コストが低く、海外取引先から選ばれている」と主張した。(編集/日向)