2025年6月4日、中国メディアの極目新聞は、遼寧省葫芦島市で高齢者が5階にある自宅に直通する「エレベーター」を自作したと報じた。

記事によると、中国のネット上でこのほど「高齢者がエレベーターを自作して地上から5階の自宅まで直通できるようにした」という動画が拡散して注目を集めた。

拡散した動画には、自室のベランダと団地内の街灯ポールにケーブルで斜めにつなぎ、このケーブルを伝ってゴンドラが上昇、下降する様子が映っていた。街灯ポール側のケーブルには操作盤が設置されており、ここのボタンを押して「エレベーター」を操作するという。
高齢者が5階にある自宅への「エレベーター」を自作―中国

この「エレベーター」はケーブルカーに近い装置で、ゴンドラには窓がなく、これに乗る高齢者の姿を見て近隣住民やネットユーザーはハラハラしたとのこと。住民によると、この装置は2020年には完成し、使われていた。公共設備である街灯ポールにケーブルをつないだ「エレベーター」だが、運転時に住民や車両の妨げになるようなことはなかったという。高齢者自身も近隣住民に配慮していたのか、午後8時以降は使わないようにしていたそうだ。

高齢者が5階にある自宅への「エレベーター」を自作―中国

記事によると、地元の住民委員会の職員はこのゴンドラについて、以前に高齢者が特許申請していたことを明らかにした。現地市場監督管理当局の関係者は「団地内部の設備で監督管理範囲外」とし、その存在について住民からの連絡があって初めて認識したとコメントした。

「エレベーター」の存在がネット上で拡散し、注目を集めたことから、地元当局が協力して高齢者を説得した結果、本人が3日に撤去したという。(編集・翻訳/川尻)

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