中国国営の中央テレビ(CCTV)は10日、日本政府が放出した備蓄米を求める市民が午前1時から列に並んでいると報じた。
同局は「最近、コメ価格の高騰を緩和するため、日本政府は新たな備蓄米を放出した」とし、日本の報道を基に「この備蓄米は2022年に生産されたもので、日本のメディアでは『古古米』と呼ばれている。
また、「札幌市のある店では1000人以上の消費者が数時間にわたって列をなし、1000袋の備蓄米はすぐに売り切れた」「鹿児島市のあるスーパーマーケットでは午前1時から並び始め、夜を徹して待つ人もいた」などと説明。「一時コメ不足となり、その後供給は戻ったものの、価格は上昇を続けている」と日本の状況を伝えている。
中国のSNS・微博(ウェイボー)では「日本の市民が午前1時から列に並んで米を買う」がトレンド2位まで浮上。ネットユーザーからは「本当ですか?」「これが現代の先進国で起きていると信じられるか?」「日本にはコメを輸入する金もないのか?」「農協が(輸入に)猛反発するからだよ」「2022年産って……」「3年経ったコメなんて食べられるの?(笑)」「わが国では3年前のコメなんて家畜のエサ」といった声が上がった。
また、「国内総生産(GDP)世界4位なのにコメが食えない。不思議な場所だ」「日本は1971年から減反政策を行なってきた。補助金をもらって作付面積を減らしてきたんだ。ここに来てようやくその効果が表れたな(笑)」「もし戦争になったら日本人は飢え死にだな」などの声も。
このほか、「『中国人は食料袋をしっかりと自分たちの手で握り締めなければならない』という言葉の重みがまた増したな」とのコメントや、「袁隆平(ユエン・ロンピン)さんに感謝」「袁隆平さん、ありがとう」といったコメントも多数寄せられている。袁隆平氏は中国の農学者で「ハイブリッドイネの父」と呼ばれている。