2025年6月22日、韓国・ヘラルド経済によると、保健福祉部と京畿(キョンギ)道城南(ソンナム)市がインターネットゲームをアルコール、薬物、賭博と並ぶ「4大依存症」とした上で、「依存症予防コンテンツ公募展」を開催していたことが分かった。
城南市には韓国の大手ゲーム会社が集まっている。
文化体育観光部は保健福祉部と自治体に公文書を送ったという。「実際にゲームが依存症を誘発するのかは国際学会でも議論中で、医学的、科学的根拠が足りない」「疾病分類には社会的烙印、文化的歪曲(わいきょく)、産業萎縮を誘発する懸念があり、慎重な検討と社会的合意が必要だ」とし、ゲーム関連で「中毒(依存症)」という表現を使用したり、「4大依存症」にゲームを含めたりすることを控えるよう要請したという。
また、11年に施行され10年で廃止された、青少年の深夜のPCゲーム利用を禁じる「強制的シャットダウン制度」も改めて議論の的になっているという。こうした韓国のゲーム規制は「時代に逆行する」として、「世界的に嘲笑の的となっている」と記事は伝えている。
世界的なネット上のコミュニティ「reddit」では、「この国はおかしい」「ゲームについて時代に逆行した認識を持っている」「韓国はゲームコンテンツを検閲し利用制限をかけることにとてもアグレッシブだ」「時代に逆行した規定だ」など、批判の声が上がっているという。
海外ではゲーム産業を未来成長エンジンとして育成し、規制も最小限にとどめている。オンラインゲーム強国と呼ばれている韓国が「唯一ひどい状況」だとの指摘もあるという。
李在明(イ・ジェミョン)大統領は大統領候補者時代、ゲーム産業を「K-コンテンツ」の中核として育成する方針を示していた。コンテンツ振興院によると、韓国のゲーム輸出額(23年基準)は約11兆ウォン(約1兆1709億ウォン)で世界4位。コンテンツ輸出の70%以上を占めている。
この記事に、韓国のネットユーザーからは「依存症でしょ。
一方で、「自分はゲームをやらないけど、賭博や薬物と同じというのは、絶対に違うと思う」「ゲームが11兆ウォンも稼いできてくれてるのに、それに制約をかけたら、何で充当するつもりなのか」といった声も見られた。(翻訳・編集/麻江)