2025年9月1日、環球時報はオーストラリアのウェブサイトに掲載された「中国に対する無知を恐れている」と題した評論記事を紹介した。

記事はオーストラリアのウェブサイト「パールズ・アンド・イリテーションズ」に8月30日に掲載された同国の国際フィンテックアナリストによる評論を紹介した。

評論はまず、チャールズ・ダーウィン大学孔子学院でオーストラリアと中国の若者が互いを理解しようと熱心に交流している様子を伝えた。

また、米国のオバマ大統領(当時)が2014年に中国人向け10年ビザを発表して人的往来を歓迎したほか、中国側にも上海万博などを通じて異文化への強い知的好奇心が生まれていたとし、2010年代に存在していた地域間の対話、交流に前向きな雰囲気を振り返った。

その上で、現在は米国が対中交流を後退させる中で、かつては中国理解への関心が高かったがオーストラリアも米国に追随していると指摘。政府が中国への理解を深める意欲を失った結果、国内の中国問題専門家や、中国に関する幅広い知識の蓄積が日ごとに枯渇しており、「無知の恐怖で生じる根拠のない疑念」によって政治指導者も国民も反中論者の言説の餌食になりやすくなっていると論じた。

そして「思想が交流できず、差異が議論できない時、人類の最も暗い本能が野放しになることを歴史が証明している」とし、「私は中国を知ることを恐れないが、中国に対する無知を恐れている」と締めくくった。(編集・翻訳/川尻)

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