2025年9月3日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国の戦勝80年記念軍事パレードで登場した武器に関する台湾の軍事専門家による見解を報じた。
記事は台湾国防安全研究院の軍事技術専門家、舒孝煌(シュウ・シャオホアン)氏の見解を紹介。
また、今回のパレードは陸・海・空・宇宙・サイバー空間に続く「認知領域」という「新たな領域」、そしてAIやサイバー、ステルス無人システムなどの「新たな質」の作戦能力が特に強調されたと分析。中でも注目すべきは完全なステルス設計の無人機群で、FH-97は有人戦闘機が前方の危険な任務遂行のために遠隔操作する「忠実な僚機」としてAIが搭載されている可能性があるとの認識を示した。
その上で、ステルス性能を搭載した無人機は探知が極めて困難で、台湾や地域の米軍配備、そして日本の防空システムにとって非常に大きな脅威となると指摘した。
舒氏はさらに、海軍の次世代航空兵力としてJ-15TとJ-35艦上戦闘機に注目。J-15Tは電磁カタパルトを搭載した最新空母「福建」に搭載される見込みで、最新の電子システムを備え、旧型より作戦能力が格段に向上しており、J-35はF-35Cに相当する第5世代艦上戦闘機でステルス性能を持つとした。
このほか注目の武器として、射程1万キロ超という全世界への核攻撃を可能とする超長距離弾道ミサイルDF-61、空軍による核攻撃能力の穴を埋めるJL-1空中発射型ミサイルなどを挙げた。
舒氏は、中国が兵器の国産化と自主技術を強調するのは、「核心技術を西側やロシアに依存している」「米国の概念を模倣している」といった外部からの批判や疑念を払拭するためだと分析。中国は今や、これまで西側から消化・吸収してきた技術を自国の能力へと発展させる力を備えているとの認識を示した。(編集・翻訳/川尻)