2025年9月5日、中国メディアの環球時報はロシアで中国語が必修科目になる可能性について報じた。

記事はロシア経済紙ベドモスチの3日付報道を紹介。

同紙は、ロシア連邦議会のアナトリー・ワッサーマン下院議員が、中ロ両国の経済的結びつきが強まるにつれて中国語の人気が高まっており、将来的にはロシアの学校で必修科目になる可能性が高いとの見方を示したことを伝えた。

また、ワッサーマン氏が、両国間の貿易・投資の増加やエネルギー、技術、インフラ分野での全面的な協力により、ロシア人にとって中国語学習が必須になっていると分析し、特に中国と協力関係にある大企業が多いウラル地方の若者にとっては、中国語学習が新たな機会をもたらすと指摘するとともに、ロシアの学生にとって中国語の学習は英語より優しいと述べたことを紹介した。

その上で、ワッサーマン氏の提言がロシア議会の各党派議員から賛同を得ており、ロシア科学・高等教育省もモスクワやサンクトペテルブルクを含む複数の地域で中国語を学校の教育課程に組み込む試行プログラムを検討していると紹介。教員や教材の不足という課題があるものの、26年からの段階的な実施を予定していると伝えた。

同紙は、ロシア人学生が中国語に興味を示すと同時に、多くの中国人学生もロシア語を学んでいると伝え、両国民が互いの言語を学ぶことで2国間のパートナーシップの一層の強化に期待を示した。

環球時報はまた、別のロシアメディア「モスコフスキー・コムソモーレツ」も3日、中国語がロシアの学校で教育大綱に組み入れられる可能性があると報じる中で、中国語の知識が求められる職種の給与が上昇するとともに、過去1年間で中国語スキルを要する求人が70%増加したと紹介したことを併せて伝えた。(編集・翻訳/川尻)

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