ベルギー北西部にある欧州第2の港アントワープ・ブルージュ港は現地時間10月21日、今年1~9月の運営データ報告書を発表し、同港の総貨物取扱量が前年同期比3.8%減の2億260万トンだったことを明らかにしました。
報告書によると、今年1~9月のコンテナの取り扱いは全体的に安定しているものの、8月以降は減少傾向を見せており、その主な原因は米国の貿易政策の不透明さの影響を受けたためだとしています。
輸出面では、米国の輸入関税の方針が揺れ動いていることや政策の先行きの不透明さが欧州の港に実質的なダメージを与えたとした上で、今年第3四半期は、米国の鉄鋼・アルミニウム関税の影響で、港湾の鉄鋼輸出量が前期より3分の1以上減少したと指摘しました。また、原材料などのドライバルク(乾式ばら積み貨物)輸送量は前年同期比12.8%の減少となり、その中でも、輸入化学肥料の低迷が主な原因だと分析しています。
さらに、輸出の落ち込みや欧州化学業界の苦境は、地政学的リスクや経済的変動が欧州の港の発展に影響を与える主要な要素になっていることを示していると強調しました。(提供/CRI)