中国のバイオ製造産業の総規模はすでに1兆元(約21兆円)に迫っており、発酵生産能力は世界の70%以上を占めていることがこのほど、湖南省常徳市で開催された「バイオの無限な可能性未来を導く製造」をテーマとするバイオ製造科学技術イノベーションフォーラムへの取材で分かった。工業・情報化部消費品工業司の何亜瓊司長はフォーラムで、「競争力を備えた複数のバイオ製造産業集積地が着実に成長・拡大している」と述べた。
中国工程院院士で北京化工大学学長の譚天偉(タン・ティエンウェイ)氏は、「バイオ製造とは、産業バイオ技術を中核とし、生物体を活用して工学的原理を組み合わせ、製品を大規模に生産する方式だ。従来の製造業と比べて、効率が高く、安全性や環境面でも優れている」と説明。
中国のバイオ製造分野は、技術的なブレークスルーと産業化の加速という重要な段階に入っており、特に科学技術イノベーションの面で顕著な成果を上げている。清華大学合成・システム生物学センターの呉赴清(ウー・フーチン)事務局長によると、過去5年間で39の大学が出願したバイオ製造関連特許は累計12万件を超え、主要なバイオ製造企業100社による特許出願件数は累計1万3680件に達し、これまでの総出願件数の52.2%を占めている。
最近、工業・情報化部はAI(人工知能)のバイオ製造分野への応用に関する16件の典型事例を選定・発表したほか、バイオ製造の代表的製品やパイロットプラットフォームの選定・発表、さらにはバイオリアクター分野での「揭榜掛帥(イノベーションプロジェクトのリーダーの年齢・職位にとらわれない自薦による公募)」などの取り組みを進めている。何司長は、「当部は今後、新たな成果の先行的な取り組みと成果の実用化を加速させ、バイオ製造産業の革新的発展を力強く推進していく方針だ」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)











