2025年10月31日、韓国・朝鮮日報は、韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領と日本の高市早苗首相が30日、慶州(キョンジュ)市のAPEC首脳会談の会場で初の会談を行い、日韓関係の未来志向的かつ、安定的な発展に向け協力を確認したと報じた。
記事によると、両首脳は約41分間会談。
李大統領は日韓関係について、「(高市首相は以前)関係を未来志向的に、安定的に発展させていきたいとおっしゃっていましたが、これは、私が普段話していることと同じだということを申し上げます」と述べた。
高市首相は「日本と韓国は互いに重要な隣国」とし、安全保障、経済、社会分野で幅広い関係が構築できるよう願うと語り、李大統領も「両国はお互いに頼り合い、協力していく必要がある」と応じた。韓国大統領室によると、会談では歴史問題の具体的な議論は行われなかったという。
また、高市首相は「少し遅れましたが、大統領就任おめでとうございます」と述べ、李大統領の地元・安東(アンドン)と姉妹都市である鎌倉市で作られた碁石を贈った。李大統領は高市首相が首相就任後の会見で「韓国のりが好き、韓国コスメも使っている」と発言したことから、韓国のりと化粧品を贈呈した。
両首脳は、日韓の首脳がお互いの国を行き来する「シャトル外交」の継続も確認した。李大統領は「次は私が日本を訪問する番」と述べ、東京ではなく、日本の地方都市で会談を開こうと提案。高市首相も「近いうちにお会いできるのを楽しみにしています」と応じた。
記事は「高市首相が首相就任後、トランプ米大統領に続いて2番目に行ったのが今回の日韓首脳会談であり、外交舞台でのデビューを果たした」とし、「会談を通じ、事前にあった関係悪化への懸念はある程度払拭された」と評価した。
高市首相は会談後の記者会見で「大統領に初めて直接お会いしたが、とても温かく歓迎をしていただき、とても楽しく意見交換をしました」とし、「現下の戦略環境の下で、まず日韓の関係、そして日韓米の関係の連携をきちんと進めていくという重要性について(意見が)一致した」と述べた。
これについて韓国のネットユーザーからは「思ったより雰囲気が良い」「高市首相が、意外に柔らかく友好的な印象」「政治的立場は違っても、首脳同士が笑顔で話せるのはいいこと」「両国が経済や安保で協力しないと、中国や北朝鮮に振り回されるだけ」「長い目で見て、日韓関係を友好的に進めてほしい」などの声が上がった。
一方で「会談の雰囲気が良くても、実際に成果を出さなければ意味がない」「両者、支持率を上げるためのパフォーマンスに見える」「笑顔の外交だけでは問題は解決しない」「それでも、高市首相の過去の発言は見過ごせない」などの声も見られた。(翻訳・編集/樋口)











