中g工でミルクの膜に表面を覆われた濃厚ヨーグルト「奶皮子酸奶(ナイピーズ・ヨーグルト)」が人気となったのに続いて、今度はサンザシなどを飴がけにした伝統菓子「糖葫蘆(タンフールー)」にナイピーズを組み合わせた異色コラボ「ナイピーズ・タンフールー」がブレークしている。
江蘇省南京市の柳州東路にあるタンフールーの店の前には最近、長蛇の列ができている。
代理購入サービスを提供する王瑩さん(仮名)は、「この店では今、1人につき6本までしか買うことができず、ナイピーズ系は3本までとなっている。行列の代行料金は平日が20元(約420円)、週末が30元(約630円)。最長で3時間並んだことがある。店は午前11時に開店するが、開店前から並んでいる」と話す。
南京だけでなく、北京や上海、杭州などでもナイピーズ・タンフールーを販売する店の前に長蛇の列ができていることが分かった。また、「上海のナイピーズ・タンフールーは1本98元(約2100円)」という話題がSNSの微博(ウェイボー)で検索トレンド入りしている。
デリバリープラットフォームを見ても、「ナイピーズ・タンフールー」を販売している店はたくさんある。美団では10月に入り、タンフールー系のデリバリーの注文数が前月比で3倍以上増えた。中でもナイピーズ・タンフールーの注文数は前月比で109%増に達した。
ナイピーズは内モンゴル自治区や西北エリアの伝統的な特色ある乳製品で、搾りたての牛乳を沸騰させ、表面にできる膜を冷まして作られる。
ナイピーズが爆発的人気になったのは今回が初めてではない。
シンクタンク「盤古智庫」のシニア研究者・江瀚(ジアン・ハン)氏は、「『ナイピーズ・タンフールー』が大人気となっていることは、新消費トレンドを生み出す上で、『伝統的な軽食+ネットで人気の要素』というちょっとしたアイデアを加えた商品が強い生命力を持っていることを反映している」との見方を示す。
そして、「『ナイピーズ・タンフールー』は画期的な商品とは言えないが、内モンゴル自治区や西北エリアの伝統的な乳製品と北方エリアのタンフールーを組み合わせることで、食感とビジュアルのギャップを通して、新鮮味を生み出している。そして、『なじみがあるのに初体験』を好む今の消費者にもマッチしている。この類の商品はソーシャルメディアの発信ロジックにも完全にマッチしており、顔面偏差値が高く、インパクトある色彩で、手で持って写真を撮影でき、写真映えするため、若者のソーシャル・カレンシーの一部になり、『購入—シェア—バンドワゴン効果』という好循環が生まれている」と分析する。
さらに、「産業経済という観点から見ると、この種のアセットライトで、入れ替わりの激しい大ヒット商品は、中・小事業者の参入のハードルを下げている。そして、チェーン店がすぐに流行の波に乗ることができる。つまり、サプライチェーンが成熟していて、再現コストが安く、短期間でスケールメリットを生み出しやすいということだ」と説明する。
事業戦略の専門家で、ブランドコンサルティング会社「福建華策」創業者の詹軍豪(ジャン・ジュンハオ)氏は、「ネット上で人気となっているグルメの『寿命』は往々にして短い。『寿命』を長くしたいなら、品質やコストパフォーマンス、イノベーションといった面で工夫し続けなければならない」と指摘した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)











