中国最大のスポーツイベント・全国運動会(全運会)の体操個人総合決勝で、選手のミスを手をたたいて笑った審判が処分された。中国メディアの三湘都市報などが伝えた。

14日に行われた個人総合決勝で、中国代表チームのエースとしても知られる湖南チームの張博恒(ジャン・ボーヘン)は、5種目を終えた時点で首位に立っていた。しかし、最終種目の鉄棒でミスが出て12.566点にとどまり、合計83.397点。北京チームの肖若騰(シャオ・ルオテン)に1.134点差で敗れ、惜しくも銀メダルとなった。

整った顔立ちでファンも多い張が悔しがる姿が話題になる中、張の鉄棒でのミスを手をたたいて笑う審判が発見された。張は演技中に離れ技を行った際、左手で鉄棒をつかみきれず、右手1本のまま不安定な体勢で1回転した。すると、床種目の演技場所の近くで見ていた審判が手をたたいて大笑い。この様子は中継映像の端に映り込んでいた。

<体操>鉄棒でミス、審判が手をたたいて大笑い=中国ネット「スポーツ精神は?」

全運会体操競技委員会は当該審判に不適切な行為があったと認め、本人に対して厳しい批判教育、反省文の提出、審判資格の停止などの処分を下したことを明かした。

中国のネットユーザーからは「まったく遠慮もなく大笑いしてる」「審判がそんなことでいいのかよ」「アスリートを尊重せよ」「スポーツ精神はどこへ?」「こういう採点競技においては公平に見ることが求められる。職業道徳の問題」といった声が上がった。

一方で、「映像を見たけど、あの瞬間、みんなが笑っていただろう」「笑ったのは彼だけじゃない。ただ、彼の動作が大きかっただけ」「どうして1人だけに罰を下すんだ」「問題を解決せず、問題を起こした人を解決(処分)するだけ」といった意見も見られた。(翻訳・編集/北田)

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