2025年11月21日、中国メディアの環球時報は、中国のディーゼルトラックの電動化が世界の燃料需要構図を変化させるという米国メディアの報道を紹介した。

記事が紹介したのは、米AP通信による文章。

記事によると、文章は、中国が高い市場シェアを占めてきた大型ディーゼルトラックの電動化が想像より速いペースで進んでいることにより、世界の燃料需要や大型トラック業界に変化が生じる可能性について論じている。

まず、2020年にはほぼ全てがディーゼルだった中国の大型トラックの新車で、今年1~6月には新エネルギー車が22.34%を占めるまでに急速に浸透したという中国メディアの情報を紹介。英国の市場研究機関BMIも、今年の年間の大型トラック新車販売では電動車が46%近くを占め、来年には60%にまで高まるという予測を示していると伝えた。

中国のディーゼルトラック電動化、世界の燃料需要が大きく変化へ―米メディア

また、今年5月以降は、電動大型トラックの販売シェアが「ディーゼル車に代わるクリーンな選択肢と見なされていた液化天然ガス(LNG)大型トラック」を5カ月連続で上回っており、高いエネルギー効率と低い運用コストを背景に大型トラックの電動化が急速に進んでいる状況を紹介した。

その上で、大型トラックの急速な電動化によって中国の石油需要はすでに日量100万バレル減少したという、米調査会社ロジウム・グループの推算を紹介。中国の大型トラック産業はすでに中国国内だけでなく世界の電動大型トラック市場に目を向け、中東・北アフリカやラテンアメリカ地域への輸出が増えていることから、世界的なディーゼル燃料の使用量が減少して燃料需要に大きな変化をもたらす可能性を指摘している。(編集・翻訳/川尻)

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