日中関係が悪化する中、中国のSNS・小紅書(RED)に26日、日本に旅行に訪れた中国人女性の投稿があり、反響を呼んでいる。

高市早苗首相の台湾をめぐる発言に反発した中国が、自国民への日本渡航自粛を呼び掛けている。

そうした中、投稿者の女性は「日本旅行5日目だけど、何か質問ある?」と小紅書に書き込んだ。

中国のSNSでは連日、過激なユーザーから日本に対する罵詈雑言が書き込まれ、日本を称賛したり、フラットに見たりする投稿には批判が殺到している。女性の投稿にも「気骨のない愚か者(日本に行く人)がどれほどいるのかと聞きたい」「日本はいつ謝罪するんだ?」「広島や長崎は(原爆の熱で)暑いか?」など暴言が寄せられているが、比較的冷静なコメントも多い。

あるユーザーは「私は29日に(日本へ)出発する。家族はみんなとても心配しているけど、大丈夫?」と質問。これには他のユーザーから「大丈夫。気にしなくていいよ」「全く問題ない。私は3日目」「人生は一度きり。他人の目を気にせず、行きたいところに行けばいいよ」といった返信が付いた。

また別のユーザーは「今、人は多い?日本で休暇を過ごそうと思ってるんだけど」と聞き、他のユーザーが「帰ってきたばかりだけど、人はそこそこ多い。でも行くには問題ないよ」「(観光客は)大して多くない。出会った人は95%が日本人だった」などと回答している。

コメント欄にはこのほか、「今のところ『噴子(ネットで他者を中傷する人)』が異常なだけで、その他は正常」「大阪にいる。昼間は京都に行ってきた。地下鉄で道を聞いたけど、みんな友好的だった」「(日本に)来る時は順調で、遊んでいる時も楽しくて安全だった。でも、帰国しようとしたら同胞(中国人)に(航空便を)取り消されて日程を変更せざるを得なくなった」といった声が並んだ。

中でも最も共感を集めたコメントは「私は帰国したばかりだけど、すべてが普通だった。何の問題もない。ネットには大量の偽情報が流れている。現地はとても危険だとか、行ったら戻ってこられないとか、航空券が高騰しているとか。すべて実際とは違う。愛国は正しいけど、事実に即して判断する必要がある」だった。(翻訳・編集/北田)

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