東京の都市づくりを韓国紙が取り上げた。この中では「東京の事例は多くの教訓を与えている」と指摘。

「観光・ビジネス・定住環境をどうバランス良く形成するのかという質問に東京は一貫した方向性を提示している」として、韓国の首都ソウルも「絶えず魅力都市に生まれ変わらなければいけない」と訴えた。

中央日報は論説委員名のコラムで東京について、「バブル経済崩壊後しばらく停滞していたが、2000年代に入って本格的な変貌に成功し、『都市再生の教科書』という評価を受ける」と論評。変化の象徴的な存在として高さ325.19メートルの麻布台ヒルズを挙げた。

森と公園がある都心の超高層複合団地で、グローバル企業と住居施設、国際学校と美術館が交わって誕生した新しい都市空間。地域の特性に合わせて「どこでも歩いて接近可能な生活圏」を実現した点が特に目を引く。東京が20年以上かけて一貫して推進してきた複合開発戦略の最新バージョンといえる。

もう一つの現場は築地市場。長い伝統を誇る日本水産市場の象徴だったが、老朽化と安全問題が重なって18年から再開発が推進された。生業を営む人たちの反対も強かったが、結局、一部の区域は歴史性を維持したまま残り、ここはむしろ外国人観光の名所に変貌した。その周辺は大規模な再開発が進行中だ。過去と未来を折衝する都市再生の現場としての地位を確立しつつある。

コラムは「このように再開発が繰り返され、東京には活力が感じられる」と説明。

「皇居前を超高層先端ビルの森で覆った丸の内一帯と東京駅周辺をはじめ、行くところはどこも外国人観光客で一日中混み合っている。昨年、日本を訪問した外国人観光客数は3687万人に上る。円安の影響もあるが、アジア1位に選ばれる都市の魅力も関係している。安全で歩きやすくて伝統と現代が自然に交わる都市設計が日本の『おもてなし』サービスと結びついて強力な観光ブランドになった」とした。

半面、ソウルに関しては「都市再生はいつも論争に巻き込まれて速度を出せずにいる。最近議論された世運(セウン)商街の再開発がその事例だ」と言及。「緑地造成と超高層開発を推進する過程で新しい建物がユネスコ(国連教育科学文化機構)世界遺産の宗廟の視野に入るという批判が提起された。都心開発はどの都市でも論争があるが、韓国の場合、来年の選挙を控えてこの懸案が政治イシューに飛び火する兆候が特に懸念される」と述べた。

最後にコラムは「都市再生問題に政治が出てくれば方向性を失いかねない。短期的な政治論理は結局、都市の長期ビジョンを害する」と危惧。「都市は数年間でなく数十年を眺めながら設計する必要がある。東京が都市再生で成果を出すことができたのも、政治が一歩後退し、専門家・開発会社・地域住民が共に意見を集めることができる構造を一貫して維持したからだ」との見方を示した。

(編集/日向)

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