2025年12月8日、中国メディアの参考消息は、先日5年ぶりに運航を再開したばかりの日本と中国を結ぶフェリー航路が、高市早苗首相の発言に端を発する日中関係の冷え込みにより再び運航停止となったことを報じた。

記事は、上海と大阪・神戸を結ぶフェリー「鑑真号」の中国側運営会社である上海市の中日国際輪渡が8日、「現在の情勢では両国間の旅行の安全を保障できない」ことを理由に6日より「鑑真号」の運航を停止しているとする声明を発表したと紹介。

声明はあくまで「一時停止」措置としつつ、再開の時期は決まっていないと説明していることを伝えた。
日中のフェリーの運航が停止、6月末に旅客輸送再開したばかり―中国メディア
鑑真号(がんじんごう)

その上で、高市首相が先月7日に行った「台湾有事」の国会発言に中国政府が猛反発し、その後、観光や教育、水産物などの分野で日本に対して対抗措置を取っていると解説。日本への渡航自粛を当局が呼び掛ける中で、中国の主要航空会社も5日に日本路線の無料キャンセル受付期間を来年3月28日まで延長することを発表したと報じている。

「鑑真号」航路は1985年に就航。長らく2隻体制で運航が行われたものの、2020年1月末より新型コロナウイルスの感染拡大によって旅客輸送を停止。5年以上にわたり貨物輸送のみが行われ、今年6月末に「鑑真号」1隻体制での旅客輸送を再開したばかりだった。(編集・翻訳/川尻)

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