台湾メディアの中時新聞網は16日、日本の道路にたばこの吸い殻が落ちていない理由が話題になっていると伝えた。

記事によると、YouTubeのチャンネル登録者数160万を誇る台湾のインフルエンサーCheap氏はこのほど、自身のSNSアカウントで「なぜ日本の路上には吸い殻がないのか」について投稿した。

同氏は、日本の街中には喫煙所が設けられていることを挙げ、「日本の発想は『こそこそ隠れて吸われるくらいなら、吸える場所を用意したほうがいい』というものであり、駅や商業エリアには喫煙所が設けられている」と説明。一方で、台湾については「『喫煙は良くない。だから喫煙所を設けなければお前たちは吸わないだろう』という発想だ」とその違いを指摘した。

そして、「台湾の政策では、喫煙者は『たばこを吸うのは違法なのか?』と不満を抱き、非喫煙者は『たばこの臭いが臭くてたまらない』と不満を抱き、地元民は『どうして(地面が)いつも吸い殻だらけなのか』と不満を抱くという状況を生み出している。そして、役人は『これはわれわれの問題ではなく、市民の素養の問題だ』と言うばかりだ」と行政を批判した。

同氏はまた、「多くの日本の都市では路上喫煙禁止条例が定められており、歩きたばこは禁止されている。通常は灰皿のある場所(喫煙所など)を探すことになり、これによって煙の拡散を減らすと同時に、吸い殻が地面に散乱することも防げる」と説明。一方で台湾については「法規では吸ってはいけない『場所』は規定しているが、歩きながら吸うこと自体は一般に禁止されていない。歩きながら吸えば当然、吸い殻のポイ捨てにつながる」との見方を示した。

その上で、「台湾は日本を手本にして、決まった場所での喫煙を推進して喫煙所を広く設置し、歩きたばこを禁止するべき。これは喫煙者にたばこを吸わせないようにするのではなく、喫煙者が他人に迷惑をかけないようにするための措置だ。喫煙者の存在を認め、追い払うのではなく隔離するという考え方だ」とし、「政府が禁煙区域だけ指定して喫煙所を設けないのは『ここで吸うな。

他の場所なら勝手に吸え』と言っているようなもの。そうなれば当然、彼らは道端で吸うようになる」と指摘。「すべての環境を整えた上で、最後の手段として罰金を科すという方法を考えるべき」と主張した。

この投稿に、台湾のネットユーザーからは「台湾は本当に、たばこの吸い殻が至る所にある」「台湾はひどいと毎回思う」「日本で一番好きなのは、路上でたばこの臭いがしないこと。もちろんルールを守らない人は(日本にも)いるけど、台湾とは比べものにならないほど少ない」「一方は、喫煙できる場所でしか吸えないという考え方。もう一方は、禁止されておらず誰も取り締まらない場所ならどこでも吸っていいという考え方」といった声が上がった。

また、「私が日本で身につけた習慣。吸い殻は必ず自分のポケットや携帯用灰皿に入れる。もう25年続けている。喫煙者は他人に迷惑をかけてはいけない」「教育の問題。たとえ喫煙所をコンビニと同じくらい設置しても、路上で吸う人は吸う。数日前にも病院の前で禁煙の看板があるにもかかわらず平然と吸っている人がいて、その後、吸い殻を芝生に投げ落として行った」「結局は素養による。

喫煙所を設けても、誰も守らなければ意味がない」との声や、「日本ではその場で罰金を徴収できるみたいだよ」「やっぱり法律で厳しく罰するのが重要だと思う」との意見も寄せられていた。(翻訳・編集/北田)

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