中国のニュースサイト・観察者網に、「日本行きのチケットをキャンセルした中産階級たちが巨額を携えて新疆ウイグル自治区に押し寄せる」との記事を掲載した。
記事は、「これまで、日本は冬の人気旅行先で毎年12月から翌2月にかけて、北海道や箱根には雪景色を楽しむため、毎年数百万人規模の中国人観光客が訪れてきた」とする一方、今年は高市早苗首相の台湾有事をめぐる発言に反発する中国が日本への渡航自粛を呼び掛けたことで日本行きをキャンセルする人が続出し、中国の各大手旅行会社やチケット販売プラットフォームでは相次いで払い戻しの動きが見られると伝えた。
その上で、「返金はされたものの、人々はこの冬やはり『思う存分、雪を見たい』と強く願っており、SNSには『北海道の代替先は?』『冬はどこに旅行するのがお薦め?』といった投稿が大量に表れている。そして、コメント欄には決まって一つの答えが書き込まれる。それが、新疆ウイグル自治区である」と述べた。
記事は、「新疆は春、夏、秋には多くの観光客が訪れる地であったものの冬はあまり存在感がなかった。ところがここ数年、冬に新疆を訪れる人が急増している。新疆行きの航空券は決して安くはないが、中産階級がまるでコンサートチケットを争奪するかのように新疆行きを狙っている」と現状を伝えた。
そして、「新疆の冬景色は各地に広がっているが、その中でもアルタイ地方の比重は大きい。禾木喀納斯蒙古族郷やカナスでは、六角形の結晶がはっきり見える上質な粉雪、夕暮れのブルーアワー(日の出前と日の入り後に発生する空が濃い青色に染まる時間帯)と炊煙が織りなす幻想的な光景など、まるで童話の世界のような風景が日常として存在する」と紹介した。
また、「カナスは冬には湖面の霧や星空、寒夜光柱(冬の夜空に伸びる光の柱)といった神秘的な表情を見せる。サイラム湖では、深い青色の氷『ブルーアイス』など壮観な景色が広がり、訪れる人々を圧倒する」「アルタイとイリ一帯は、新疆の冬の魅力を象徴する地域である」などとも言及し、「新疆は冬に関する人々の全ての想像を満たし、さらにそれを超えてくれる」と人気の理由を伝えた。(翻訳・編集/北田)











