仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、中国江西省を「レアアースの黄金郷」とするフランスメディアの報道を紹介した。

記事が紹介したのはAFPが江西省から伝えたルポルタージュ。

AFPは、中国南部に位置する同省の赤土の地下には、世界の産業と安全保障を左右する戦略資源のレアアースが眠っており、中でも多雨な気候と特有の岩石構造を持つ山岳地帯は特に高価値な重希土類の世界最大級の供給拠点が形成されていると伝えた。そして、米地質調査所(USGS)によると、中国国内のレアアース加工拠点は10年の117カ所から17年には2057カ所へと急増し、大部分が同省の山間部に集中していると紹介した。

また、一部鉱区では年中無休の24時間体制で稼働しているという現地住民の話を紹介するとともに、現地では関連企業がおしなべて取材に応じないなど、厳しい報道規制が敷かれていることを伝えた。

そして、集中的なレアアースの開発は、1992年にトウ小平氏が「中東に石油があるなら、中国にはレアアースがある」と語ってから中国が数十年かけて戦略資源の主導権を確立してきた成果だと解説。米国との貿易摩擦においてレアアース輸出の規制と緩和をカードとして活用し、短期間には脱却できない欧米の「対中レアアース依存」構図を確立するに至ったことを説明した。

AFPはその一方で、繁栄の裏側に存在する環境への大きな代償についても指摘し、かつて行われた「山を削る」乱暴な採掘は深刻な自然破壊を招き、中国政府が2015年に違法採掘の徹底的な取り締まりに乗り出すまで盛んに行われてきたと指摘。今では現地の至る場所に「違法採掘禁止」の看板が見られるほか、違反者には厳重な罰則が設けられていること、国内のレアアース産業が中国希土類集団など国有大手企業2社に集約されたことで秩序ある生産体制が確保されつつあるとしつつ、山間部には今なお赤土がむき出しになった斜面が見えていると伝えた。

そして最後に、「再生しつつある植生の合間に刻まれたその痕跡は、中国が戦略資源を手に入れる過程で払ってきた代価を静かに物語っている」と結んだ。(編集・翻訳/川尻)

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