中国の自動車大手である東風汽車集団と北京汽車集団のスペインにおける提携先が、欧州での現地調達を加速させています。両社の提携先は欧州域内の部品サプライヤーとの連携を進めるとともに、小規模なバッテリー組立工場の建設を計画しており、欧州で強化されつつある現地生産要件への対応を急いでいます。

スペインの自動車メーカー、サンタナ・モーターズのエドゥアルド・ブランコ最高経営責任者(CEO)は、3~5年以内に自動車部品の60%を欧州域内で調達することを目標に掲げています。同社は現在、セミノックダウン(SKD)方式で車両を生産しており、21種類の部品を輸入に依存していると明らかにしました。

同社は、中国メーカーが欧州の産業保護を目的とした規制に対応するうえで、現地パートナーへの依存度を高めていると指摘します。ブランコ氏は11月上旬、中国ブランド各社が「関税が長期的に存続することを前提に事業計画を立てている」との見方を示しました。

サンタナ・モーターズは2011年に生産を停止していましたが、最近になって復活し、アンダルシア州リナレスの工場を再稼働させました。現在は中国側パートナーが供給する部品を用い、オフロード車を組み立てています。

同工場ではすでに、東風汽車と日産自動車による合弁会社、鄭州日産が開発した車種の組み立てが始まっており、サンタナブランドとして販売されています。さらに約9カ月後には、北京汽車集団の車種を対象とした第2組立ラインが稼働予定で、北京汽車は3モデル分の車台プラットフォームと関連技術を提供する計画です。(提供/CRI)

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