観察者網は中国政府が中国経済と「中国人経済」の両方を重んじる姿勢を示したことについて、専門家の意見を紹介した。
記事は、中国の王文涛(ワン・ウエンタオ)商務部長がこのほど、GDP(国内総生産)と同時にGNI(国民総所得)を注視し、「中国経済」だけでなく「中国人経済」も重視する姿勢を示したことを紹介した上で、復旦大学経済学院の張軍(ジャン・ジュン)院長の解説を伝えた。
張院長は、GDPが国内の経済活動のみを指すのに対し、GNIは中国人による中国資本が全世界で創造した価値の総計だとした上で、中国が40年以上の改革開放を経て「世界の工場」から世界有数の投資家へと変貌を遂げ、製品だけでなく資本を提供する側に回ったことで、今や中国経済を図る指標としてGNIが無視できない存在になったとの見方を示した。
また、中国の貿易黒字が初めて1兆ドル(約155兆円)を突破し、対米輸出が減少する一方で東南アジア向けの輸出が大きく伸びていることにも言及。輸出先が欧米から東南アジアなどへシフトしつつある理由について、中国企業が現地に工場を設立することで、中国国内から中間財や部品、設備などの「資本財」を輸入する需要が生まれ、結果として輸出機会が創出されていると解説した。
張院長はさらに、かつては欧米に玩具や衣服などの消費財を輸出することで利益を得てきた中国企業が、今や自力で基幹部品から完成品まで製造できるようになったと指摘。中国企業の競争力向上によって勝てなくなった外資企業による中国撤退事例が増える中、中国企業は国内にとどまらず海外への投資をますます加速しており、今後はこれらの投資収益が重要な収入源になるとの予測を示した。(編集・翻訳/川尻)











