中国のポータルサイト・捜狐に「出木杉は『ドラえもん』で最も完成された人物」とする記事が掲載された。

記事はまず、「『ドラえもん』の中で最も完璧な小学生を選ぶとすれば、出木杉英才がほぼ満場一致で挙がるだろう。

成績はトップクラス、運動も万能、性格は温厚で情緒も安定しており、何よりほとんど失敗をしない。しかし、その完璧さゆえに、出木杉というキャラクターに強く感情移入できない視聴者も多い」と述べた。

ところが、「最近、日本のネット上で2024年公開の『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』のワンシーンが掘り起こされ、出木杉の本当のすごさは頭の良さではなく、他人を尊重する力にあるのではないかと話題になった。冒頭の授業の場面で教師がクラス全員にリコーダーを吹かせる。みんなが真面目に演奏する中、順番が回ってきた野比のび太は盛大に失敗する」と説明した。

続けて、「音程はめちゃくちゃで、画面越しでも伝わるほどの壊滅的な音感が瞬時にクラスの笑いを誘った。正直に言えば、子どもの頃にクラスメートの前で恥をかいた経験がある人なら、この場面を見ているだけでいたたまれなくなるだろう。出木杉も笑おうと思えば笑える立場にあった。それでも終始表情を崩さず、笑いをこらえる様子も見せず、周囲を見回すこともなく、優越感を示すこともなかった」とした。

そして、「出木杉はこの『嘲笑』に参加しないという選択をした。彼のすごさは、笑っていい場面で笑わない判断ができることにあるのではないだろうか。大人の視点でこの場面を見返すと、非常に残酷な事実に気づく。

多くの人が笑った理由は、本当に面白かったからではない。『みんなが笑っているのに、自分だけ笑わないと浮いてしまう』からだ」と言及した。

その上で、「出木杉は、同情もしなければ、わざとらしい慰めもしなかった。ただ純粋に、相手にそれ以上の傷を与えなかっただけだ。この判断力はテストで良い点を取るよりもずっと難しい。子どもの頃に『ドラえもん』を見ると、出木杉は秀才、ジャイアンはいじめっ子、スネ夫は腰巾着、のび太はダメな子との印象を抱きがちだ。しかし今になって振り返ると、本当に人と人との差を分けるのは、能力ではなく態度であることが分かる。出木杉は一度も他人を踏み台にして自分の優秀さを証明しようとしていない。それこそが出木杉のすごさだ」とまとめた。(翻訳・編集/岩田)

編集部おすすめ