台湾人論客の蘇恒氏が3日、ベネズエラ情勢を見れば我々も米国に切り捨てられる可能性があると主張する文章を、SNSのフェイスブックに投稿した。蘇恒氏は台湾と中国の平和的統一を主張する論客として知られる。
トランプ米大統領は3日、反米左派政権が率いるベネズエラに対して「大規模な攻撃を成功裏に実施した」と自らのSNSで発表した。さらに、「マドゥロ大統領を妻とともに拘束し、国外に移送した」と明らかにした。蘇恒氏は米国のベネズエラの「扱い」を見れば、台湾も切り捨てられる可能性があると指摘した。
蘇氏はこの件を「(人々を)震撼させたのは軍事面だけではなく、政治のロジックだった。米国政府が、ある主権国家の現職指導者を『犯罪容疑者』として拘束し、国外へ連れ去ったと公然と宣言した時、国際社会は一つの境界線を越えた。すなわち、主権はもはや侵すべからざる原則ではなく、再定義が可能で、条件化され得る概念になったということだ」と指摘した。
ベネズエラは「世界第1位の確認済み石油埋蔵量」を有するエネルギー大国であり、カリブ海の要衝に位置している。一方でベネズエラは長期にわたり米国の勢力圏の外に立つことを選択し、中国やロシアとのエネルギーや金融面での協力を強めてきた。蘇氏は、ベネズエラはそのことで、「米国に処理される」ことになったと論じた。
蘇氏は、強大な覇権国が他国の政治体制について「不安定要因」と判断すれば、相手国の政権が「選挙によって選ばれたのか否か、法の枠組みが機能しているかどうか」は関係なくなると指摘。覇権国側は相手国のレッテルを貼りなおすことができ、相手国に求めることは政権交代(自国と融和的な新政権の発足を促す)のではなく、相手国に対するリスクコントロールを実施すると主張した。
ならば、台湾はどうなる
蘇氏はさらに「台湾社会は長期にわたり、『米国側』に立ってさえいれば、自動的に保障が得られると仮定することに慣れてきた。しかしベネズエラの例は、覇権側は『共通する価値』によって最終判断を下すことは決してなく、相手側の機能に基づいて存在意義を決めるということを我々に思い知らせた」と指摘した。
蘇氏は次に、「もしある日、台湾内部で民主的なプロセスを通じて、(大陸側との)対抗の低減や(台湾海峡)両岸の和平の推進、さらには政治的統合の議論を選択した」との仮定を示し、その結果として「それは、(台湾)島内では理性的な選択と見なされるかもしれないが、覇権(=米国)の目には、戦略的不確実性と再定義される可能性がある」と論じた。
蘇氏はさらに、台湾の立場を「残酷な現実は、小さな政治体は国際構造の中で絶対的な自主権を持たず、許容された空間しか持たないということだ」と指摘した。
蘇氏は文章の最後の部分で、「台湾はますます混乱する地政学の環境に直面し、『強盗主義の米国』を選択し続けるのか、それとも『平和的に台頭する大陸』を選択するのか。私はこれを、我々の世代の人間が真剣に考えねばならない問題と考える」と論じた。(翻訳・編集/如月隼人)











