高市早苗首相の「台湾有事」発言後、対日批判を強めている中国メディアは日本が改定する安全保障3文書の柱の一つの「太平洋の防衛強化」をやり玉に挙げた。この中では専門家の「日本には米国との同盟関係を深めると同時に自国の『再軍事化』を加速する意図がある」との見方を紹介した。
安保3文書は安保政策の指針「国家安全保障戦略」、目標と達成の手段を示す「国家防衛戦略」、防衛装備品の調達方針や経費総額を定める「防衛力整備計画」で構成される。防衛省は3文書改定に先立ち、4月に「太平洋防衛構想室(仮称)」を新設し、太平洋の防衛強化に向けた具体策の検討を本格化させる。来年度から硫黄島(東京都)の港湾整備の調査などに着手する方針だ。
日本は北朝鮮のミサイルを念頭に、日本海側を中心にレーダー網を配備してきた。「警戒監視の空白地帯」と呼ばれる太平洋側では中国の進出が著しく、新たな脅威となっている。中国軍は昨年6月、空母2隻を初めて同時展開。12月には自衛隊機が空母艦載機からレーダー照射を受け、中露両軍の爆撃機が東京方面へ向かって共同飛行した。
中国網によると、中国社会科学院日本研究所の総合戦略研究室主任である盧昊氏氏は「太平洋の防衛強化」について、「実際には米国と第一列島線に沿った軍事協力を強化し、日米軍事一体化を推進するものだ」と指摘した。
具体的には「太平洋沿岸、特に日本の南西諸島にかけての軍民両用、主に軍事用のインフラ整備、監視・情報システムのアップグレード、兵力と装備の前線配備拡大、米軍との共同訓練や協力メカニズムの強化、遠距離打撃能力の建設と配備などは実際には『第一列島線の強化』の動きだ」とした。
日本が意図的に「太平洋防衛」を安保3文書に組み込み、これを国家安保戦略の重要な一環として位置付ける狙いに関して、盧氏は「まず自らの『再軍事化』と軍事能力の強化という観点から、戦後の平和憲法や専守防衛の束縛をさらに緩めることだ」と説明した。
同時に「いわゆる『外部の脅威』を理由に、国内の安保政策や国家戦略の突破的な転換を促し、政治大国化ひいては軍事大国化の目標に向けてさらなる布石を打って動いていくことだ」とも述べた。
さらに「米国との同盟関係をさらに緊密にし、米国の戦略的影響力をアジア太平洋地域にとどめ、特に第一列島線で米国と共にいわゆる『前方抑止』を強化し、日米同盟体制における日本の共同作戦の価値を高めることだ」と言及。











