中国科学院大学の研究チームは複数の大学と共同で、量子力学によって予言されていたミグダル効果の直接の観測に初めて成功しました。この発見は、軽い暗黒物質の検出における検出限界値というボトルネックを突破するための重要な支えと見なされています。
ミグダル効果とは、ソ連人科学者のミグダル氏が1939年、量子力学の計算によって予言したもので、中性粒子が原子核と衝突した際に、原子核の反跳(衝撃で弾き飛ばされること)に伴って、原子核とは一定の距離を置いて存在する電子が低い確率で放出される現象です。しかし、この予言が提唱されてから80年以上が経過した現在に至るまで、中性粒子の衝突の過程におけるミグダル効果については、発見も実証もされてきませんでした。
研究チームは、微細構造ガス検出器とピクセル読み出しチップを組み合わせた超高感度検出装置を独自開発しました。この装置は「単一原子の運動中に電子が放出される過程」を撮影できる「カメラ」に相当するものです。この装置を利用することで、ミグダル効果の過程をガンマ線や宇宙線などの背景ノイズから区別することに成功し、量子力学で予言されたミグダル効果を初めて直接に立証しました。
直接には観測できない暗黒物質も、原子核に衝突した場合にはミグダル効果が発生するとされています。つまり、暗黒物質に起因するミグダル効果を観測できれば、暗黒物質の存在や、そのふるまいが確認できるわけです。研究チームは今後、検出装置の性能をさらに向上させ、ミグダル効果の観測対象をさまざまな元素に拡大し、さらにはより軽い暗黒物質粒子の検出に向けたデータを提供する計画です。(提供/CRI)











